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6月26日、シンガポールで行われた「NBAライジングスターズ・インビテーショナル」女子予選Aグループの一戦で、インターハイとウインターカップ3連覇中の京都精華学園高校(日本)がファチョン・インスティテューション(シンガポール)に78-36で勝利。今大会の初戦を白星で飾った。
その試合後、昨年からローテーションの一角を担い、2年生になった今年は先発を務める満生小珀が取材に応じた。
1年生のときから経験を重ねてきた満生だったが、国際大会ではいつもと勝手が違ったようで、「最初の試合から、自分たちの持ち味であるディフェンスと、速攻のスピードがあまり出せなかったです。次からは、自分たちのバスケットをもっと出せるようにしたいです」と振り返った。
独特の会場の雰囲気についても「すごく盛り上がっていて、緊張しました」と素直な気持ちを口にする。もともと緊張するタイプだと明かし、「(WNBA仕様の)ボールも初めての感覚で、ゴム製なんですかね。ちょっと慣れない感じがありましたけど、早く慣れて次に備えたいです」と、国際舞台ならではの違いにも目を向けている。
今大会は、日本代表としての立場で臨んでいる。京都精華の山本綱義コーチからは「日本代表として出ている以上、ここで戦って得た経験を日本に持ち帰って、しっかり伝えてほしい」と言われたという。満生自身も「この経験をちゃんと意味あるものにしたいです」と語り、ただ戦うだけでなく、そこで得たものを次につなげようという意識の高さがうかがえた。
2年生になった今年のチームについては「去年とは違って、全員で戦うバスケットです。出たときにみんなが自分のプレーをできるように。自分もチームも、みんなで協力していきたいです」と語る。個の力だけでなく、全員バスケットの実現に向けて、周囲との連携を重視する姿勢が印象的だった。
日本一の看板を背負うチームの2年生エースが、国際舞台で新たな刺激を受けながら、確かに前へ進んでいる。精華の“8”を背負う満生小珀。その背中にはすでに、次の時代の光が宿り始めている。
文=入江美紀雄