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今回で20回の節目を迎えた、指導者向けコーチキャンプ「SHU’s BASKETBALL CAMP 2026」が、7月4・5日の二日間にわたり、帝京平成大学 池袋キャンパス・アリーナにて開催された。「SHU’s BASKETBALL CAMP」とは、キャンプディレクターである小野秀二HCが、かつてアメリカ・ラスベガスで体験した、ナイキ主催の指導者向けコーチキャンプを、日本のバスケットボール界にも必要と発案し2003年にスタートした指導者のためのクリニックだ。
小野HCは「当時参加したナイキのコーチキャンプでは、NCAAの名将ボビー・ナイト(元インディアナ大学など)やディーン・スミス(元ノースカロライナ大学など)、コーチK(マイク・シャシェフスキー/元デューク大学など)といった、普段なかなか話を聞くことのできない有名コーチ達が、練習メニューを公開するだけでなく、キャンプ参加者である育成世代のコーチ達から寄せられる、素朴な質問に対しても真剣にディスカッションする雰囲気に感銘を受けました。日本でも指導者たちがお互いに切磋琢磨し、共に高め合う場を設けたくて始めました」と発足の経緯を語る。
2日間のキャンプはモデルチームとして帝京平成大学男子バスケットボールチームが協力し、講師陣が担当する各セッションで、実際のドリルのコーチングをデモンストレーションした。

キャンプ参加者は、北は北海道から、南は九州や四国まで、約100名の育成現場のコーチたちが参加。小野HCは「当初は中学・高校の部活動の指導者が中心だったが、近年はクラブチーム化が進んだ影響もあり、育成世代のほぼすべてのカテゴリーの指導者が全国から集まってきている」と話す。
東海大学のHCとして多くの日本代表選手を輩出し、新シーズンからはB.ONE所属・立川ダイスの新HCに就任したばかりの講師の一人、陸川章HCは「指導者の方々も、新しい知識やコーチングスキルを身につけて、エネルギーを得てもらう機会として20回続けてこられた」と指導者も学び続ける必要性を語る。
プロチームのコーチとなり、大学生とプロではコーチングが変わるのかをたずねると、「東海大で信じて貫いてきたディフェンスから走る事や、ファンダメンタルはこれからも大事にしたいと思っています。当然プロになればフィジカルが違いますが、日本代表やヨーロッパ、NBAに挑戦できる選手が立川から出てきて欲しいと思っています」と陸川HC自身も指導者として新しい挑戦を続けている。

20回続けて来たキャンプの意義について、小野HCは「コロナの影響があり中断期間もありましたが、全国のコーチ同士の横のつながりや、練習試合、遠征、合宿を共にする仲間作りの場として、続けて欲しいという指導者たちの声を受けて20回の節目を迎えられました。これからもコーチングを学ぶ場として、日本のバスケットボールの育成現場を支える仲間の場として、続けていけたら良いなと思っています」と語った。
最後にお二人にこのキャンプを通じて、参加者に得てもらいたい事を伺った。
▼陸川HC
「こういう機会を通じて、指導者もバスケをもっともっと好きになってもらい、一つでも子どもたちに役立つようなメニューを、自チームに持ち帰って欲しいと思います」
▼小野HC
「コーチ達自身に知識と学ぶエネルギーが無いと、子供たちからもエナジーは出ないと思います。いろんな経験を持つ講師陣とのコミュニケーションを通じて、指導者の皆さんにも、元気を持ち帰って欲しいなと思います」
7月5日に終わったばかりの「FIBA U17ワールドカップ2026」(開催地:トルコ・イスタンブール)では、U17日本代表チームがファイトするも、イタリア、アメリカ、フランス、リトアニア、ニュージーランド、再びイタリアに敗れ、ベネズエラには勝利したが、通算成績は1勝6敗と悔しい結果だった。2014年、2022年大会と同じ、16カ国中14位と世界との距離はまだ遠い。現役コーチ達が主体となり、継続した指導者向けキャンプである「SHU’s BASKETBALL CAMP」のような、選手だけでなくコーチ自身も学び続ける取り組みが、日本バスケットボール界に広がり、世界の壁を壊すきっかけになることを、日本のバスケを愛する一人して願ってやまない。
文=井口基史

▼SHU’s BASKETBALL CAMP 2026 メニュー
【DAY1】
・小野秀二(びわこ成蹊スポーツ大学男子BB部HC)
→「Seamless Transition into Secondary Offense」
・吉田健司(流通経済大学男子BB部HC)
→「Pressure Man to Man Defense」
・佐々木真弓(元U19 W杯女子日本代表AC)
→「制約主導アプローチ(CLA)によるファンダメンタル指導の実践」
・日高哲朗(千葉大学名誉教授)
→「Scoring Skills & Drills」
・陸川章(立川ダイスHC)
→「Pick & Roll Offense / on Ball Screen Defense.」
・懇親会
【DAY2】
・池内泰明(拓殖大学男子BB部監督)
→Full Court Zone Press Defense.
・伊藤良彦(川崎ブレイブサンダース ストレングス&コンディショニングコーチ)
→「“続ける。だから力が身に着く“を実現させるためのトレーニングの創意工夫」
・講師全員によるパネルディスカッション
(日本バスケットボール協会リフレッシュ研修会認定事業として、参加者にはリフレッシュポイント※が2ポイントが付与された。)
※リフレッシュポイント:取得したコーチライセンスを更新するために、指定された研修会などに参加して蓄積する必要があるポイント
▼公式サイト:https://www.shuscamp.com/2026-camp/
▼バスケットボールコメンテーター 井口基史
鹿児島南高-愛知学泉大-カリフォルニア州立大ベーカーズフィールド校-ベーカーズフィールドカレッジ出身。帰国後FIBA国際代理人資格をアジア初の受験取得。プロリーグ発足後まもなく資格返納しチームスタッフへ。富山-滋賀-岩手-大阪でスカウト・通訳・GM・クラブ代表を経験。現在は様々なカテゴリーのバスケ解説を務める。座右の銘「一緒に日本のバスケを熱くしよう!」