2020.03.14

【B1各クラブ現状チェック】大きな変化を乗り越えCSへ~琉球ゴールデンキングス

25勝14敗で西地区1位に位置する琉球ゴールデンキングス [写真]=B.LEAGUE
2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

リーグ再開を待ちわびるファン・ブースターのために、B1リーグ18クラブの現状をチェックする企画がスタート! “Bリーグ・ロス”の皆さんがお気に入りのクラブの現状を把握して、今後の展望をイメージしてもらえれば幸甚だ。第16回は琉球ゴールデンキングス。揺るぎのがない地力は今季も健在だ。

文=吉川哲彦

大きなチームの変化も気がつけば定位置に

琉球のゴール下に君臨するジャック・クーリー [写真]=B.LEAGUE


 Bリーグでの3シーズンすべてチャンピオンシップ(CS)進出、それもここ2シーズンは西地区王者としてセミファイナルまで勝ち上がってみせた。琉球ゴールデンキングスは今季も約3分の2まで消化した現時点で、地区首位となる25勝14敗。序盤戦は今季躍進を見せる大阪エヴェッサに先行を許したものの、気がつけば“定位置”を確保。築きあげてきた地力は、そう簡単には揺るがないものになったと言える。

 今季は琉球にとっては変化のシーズンでもあった。オフの間に、日本代表経験者も含めて実に8人が退団。半数が入れ替わったロースターのうち、ジャック・クーリーは目玉となる選手だが、過去2シーズンのように他チームで主軸を張った日本人選手を獲得することはできず、戦力的には若干小粒な編成と言わざるを得なかった。シーズンに入ると、ジョシュ・スコットが昨季に続いて大ケガを負い、結局11月には退団。さらには、佐々宜央ヘッドコーチまで退団する事態も発生。天皇杯ファイナルラウンド進出も滋賀レイクスターズに阻まれ、今季は茨の道を歩むことも懸念された。

西地区1位を維持してCSへ

安定感のあるプレーを見せる岸本隆一 [写真]=B.LEAGUE


 しかし、アシスタントコーチから昇格した藤田弘輝HCは、代行指揮の期間も含めて9連勝をマーク。堅いディフェンスは今季も変わらず、失点数は地区最少。オフェンス面も並里成岸本隆一は言うに及ばず、クーリーとデモン・ブルックスも安定感抜群だ。年々進化を見せている田代直希が故障で戦列を離れ、今季中の復帰がなくなってしまったが、新加入の小野寺祥太が計算できる戦力となり、特別指定選手の牧隼利も即戦力として現在8試合連続でスターター起用されている。層が薄くなったとは感じさせないほど、個々が役割を果たしている印象だ。

 先に挙げたように現在は地区首位だが、昨季までと比較すると白星のペースはダウン。他を引き離しているわけではなく、大阪との星の差はわずかに1つ。右肩上がりに調子を上げてきている滋賀の勢いも侮れず、この中断期間を経て改めて気を引き締める必要がある。レギュラーシーズンで西地区を制覇すれば、CSクォーターファイナルは第3シードとして中地区2位と対戦する可能性が高く、地区2位でのフィニッシュなら第5シードで相手は東地区2位となる見込み。セミファイナルとその先へ進むためには、やはり前者が有利。助走をつけてCSに乗りこむという意味でも、3シーズン連続地区優勝を果たすことは頂点へ駆け上がるための必須条件と言っていいだろう。

特別指定の牧隼利の活躍にも期待 [写真]=B.LEAGUE