2024.03.27

【B2第28節 見どころ】運命の最終盤へ…福岡に挑む奈良はロースコアの展開に持ち込めるか

プレーオフ進出の可能性を残す奈良 [写真]=B.LEAGUE
2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

 各チームが残り10試合を切り、「日本生命 B2 PLAYOFFS 2023-24」進出を巡る争いと残留争いに向けて多くのチームがラストスパートに入る。リーグ全体13位の岩手ビッグブルズにもまだわずかにプレーオフ進出の可能性が残されており、今シーズン最後の水曜開催となる今節は多くのチームにとって運命の分かれ道にもなりそうだ。

 ライジングゼファー福岡は前々節の時点で6年ぶりのプレーオフ進出が決まったが、前節第1戦は新潟アルビレックスBBに思わぬ黒星。リーグ最少失点を誇りながら、リーグで2番目に得点力の低い相手に85失点を喫したのは悔やまれる。第2戦は大勝したが、この1敗が西地区首位争いに影響しないよう、残りの試合はディフェンスを引き締めたい。

 バンビシャス奈良愛媛オレンジバイキングスとの直接対決が4連敗となり、最終節の対戦を残して負け越しが決定。勝率で並ばれ、西地区最下位に転落した。残り試合も厳しい相手が続くなか、プレーオフ圏内まで5ゲーム差とまだチャンスはある状況だが、まずは降格圏との4ゲーム差を広げておきたいところだ。

 奈良は福岡にも1勝4敗と分が悪いが、唯一勝利した試合は福岡を60得点に封じており、今節もロースコアの展開に持ち込めるかどうかがカギとなる。その前提となるのは、相手にセカンドチャンスを与えないこと。ブライス・ワシントンパブロ・アギラールに対してはボックスアウトを徹底し、ディフェンスリバウンドを確保しなければならない。

チーム最多の1試合平均10.2リバウンドを記録するパブロ・アギラール [写真]=B.LEAGUE

 B3降格圏内のリーグ全体13位以下が早々に決まった新潟だが、前節は41得点を挙げたステイシー・デイヴィスの活躍で福岡に1つ土をつけてみせた。一方、福島ファイヤーボンズワイルドカードの枠を争う神戸ストークスとの直接対決で連敗し、4ゲーム差に後退。第31節も含めた新潟との3試合は落とすわけにはいかない。前節は2戦とも第1クォーターの出遅れが最後まで響いたため、強い気持ちで試合に入ることが何よりも重要となるだろう。

 同じくワイルドカード枠を争うベルテックス静岡は、福島とは対照的に連勝を飾った。それも、相手は西地区首位の滋賀レイクス。ホームでの強さを改めて示した格好だが、1ゲーム差の神戸との最終決戦を次節に控えるなか、熊本ヴォルターズを退けてリーグ全体1位が確定したアルティーリ千葉を迎える今節は、どのような手応えを得ることができるか。前節のような内外のバランスの取れたオフェンスを展開し、リバウンドで互角に渡り合えれば勝機が見える。

 西地区首位争いの渦中にありながら前節を連敗した熊本と滋賀は、今節が今シーズン最後の直接対決。熊本は勝てば対戦成績を3勝3敗のタイに持ち込めるものの、「-35」の得失点差を逆転するのは難しく、現実的には残り試合で4ゲーム差を逆転する必要がある。いずれにしても今節の勝利は必須。前節を欠場したテレンス・ウッドベリーなどの出場可否は気になるところだが、主力の不在をカバーした石橋侑磨市岡ショーンにもさらなる奮起を促したい。

熊本は滋賀との直接対決を制し、ゲーム差を縮められるか [写真]=B.LEAGUE

文=吉川哲彦

■B2第28節試合日程
山形ワイヴァンズvs岩手ビッグブルズ(@山形市総合スポーツセンター)
3月27日(水)19時~

越谷アルファーズvs青森ワッツ(@ウイング・ハット春日部)
3月27日(水)19時~

ベルテックス静岡vsアルティーリ千葉(@静岡市中央体育館)
3月27日(水)19時~

神戸ストークスvs愛媛オレンジバイキングス(@ワールド記念ホール)
3月27日(水)19時~

ライジングゼファー福岡vsバンビシャス奈良(@照葉積水ハウスアリーナ)
3月27日(水)19時~

熊本ヴォルターズvs滋賀レイクス(@熊本県立総合体育館)
3月27日(水)19時~

新潟アルビレックスBBvs福島ファイヤーボンズ(@シティホールプラザアオーレ長岡)
3月27日(水)19時10分~

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