2017.07.18

インハイ男子注目校(1)明成高校「八村阿蓮がチームの大黒柱、“らしい”バスケで2度目の総体制覇へ」

本格的に取材を始めたのが「仙台の奇跡」と称された2004年アテネ五輪アジア予選。その後は女子バスケをメインに中学、高校と取材のフィールドを広げて、精力的に取材活動を行っている。

7月28日から8月2日にかけて福島県福島市で行われる平成29年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)。『バスケットボールキング』では、都道府県予選を勝ち進んだ男女各59校の中から注目校をピックアップした。

■男子注目校(1)明成高校(宮城県)

 2005年に創部された若いチームながら、明成はすでに全国大会を5回も制している。そこにはハードなディフェンスと豊富な運動量、そして多彩なパス交換で様々なポジションからシュートを決めていく、バリエーション豊かなプレーがある。見ていて気持ちいいバスケットとは、明成のバスケットのことを言うのだろう。それでいて40分間、気を緩めることなく、激しいバスケットを遂行できるのは佐藤久夫コーチの存在があってこそ。厳しい言葉の裏側にある、選手たちをより良く育てようとする強い意志は他校のコーチも見習うべきところだ。

 今年の中心は194センチのセンター、八村阿蓮。NCAA(全米大学体育協会)ディビジョンⅠのゴンザガ大学に在学する八村塁の実弟で、チームの大黒柱である。その八村と双璧をなすのが、フォワードの相原アレクサンダー学。弾かれるようなドライブで一気にディフェンスを抜き去り、ゴールを奪う。その他にもガードの塚本舞生、シューターの本間紗斗、田中裕也らが脇を固める。加えて蒔苗勇人、木村拓郎といったルーキーの活躍にも注目したい。厳しい練習で培われた強い精神力をベースに、夏の連戦を乗り越え、2度目のインターハイ制覇を目指す。

文・写真=三上太

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