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12月23日から29日の期間、都内で開催される「SoftBank ウインターカップ2020 令和2年度 第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会」。今年度はインターハイ、国体も中止となったため、ウインターカップが最初で最後の全国大会となる。バスケットボールキングでは冬の日本一を決定する大会での注目チームをピックアップし、紹介する。
「都道府県代表枠」に加え、「ブロック代表枠」と登録数の多い都道府県上位2チームに与えられる「登録数枠」と、3つの出場枠が与えられた神奈川県。そのトップとしてウインターカップ本大会に臨むのが、今回が2年ぶり6回目の出場となる桐光学園高校だ。
2月に行われた関東新人大会を制したことにより、桐光学園は県予選においてスーパーシード扱いとなり、決勝の1試合のみの参加に。すでに全国行きが内定している状況で迎えた法政大学第二高校との試合を89-72で制し、神奈川県1位の座を手にした。
注目は下級生が中心となるバックコート陣だろう。司令塔としてチームをけん引するのは2年生の谷口律。ケガ明けだったという2月の新人大会でもその実力の片鱗を覗かせていたが、法政大学第二との決勝では20得点を挙げる活躍を見せ、より存在感を高めている印象だ。
また、オールラウンドな活躍が望める前田健冴やシューターの角田十希に加え、ベンチには高い得点力が魅力のオドゲレル・トルガ(いずれも2年)が控えている。中でもトルガは2月の関東新人大会において、4試合で平均21.8得点を挙げている逸材。全国の舞台でそのオフェンス能力をどこまで発揮できるか注目だ。
内外バランスよくタレントがそろった桐光学園は、今大会シード校として2回戦からの参戦となる。その対戦相手となるのは報徳学園高校(兵庫県)と八戸工業大学第一高校(青森県)の勝者。桐光学園にとって報徳学園は、前回出場した2018年大会において初戦敗退を喫した相手となる。仮に報徳学園が1回戦を勝ち上がった場合、桐光学園が2年越しのリベンジが果たせるかに注目したい。
今大会のトーナメントで桐光学園が振り分けられたブロックは、福岡大学附属大濠高校(福岡県)や東山高校(京都府)など実力校が並ぶ激戦区だ。ウインターカップにおける桐光学園のこれまでの最高成績は、齋藤拓実(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)を擁した2012年に記録したベスト8となるが、その記録更新までの道のりは険しいものとなるだろう。部訓として掲げる「Challenger」精神を胸にどこまで勝ち上がっていけるか、ポテンシャルの高さを感じるチームだけに、上位に食い込む活躍ぶりを期待したい。
文=峯嵜俊太郎