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3年連続18回目のウインターカップ出場となった倉敷翠松高校(岡山県)。同校は12月25日に行われた「SoftBank ウインターカップ2022 令和4年度 第75回全国高等学校バスケットボール選手権大会」3回戦で、大阪薫英女学院高校(大阪府)に56−80で敗れた。
倉敷翠松は2006年のウインターカップで3位の成績を残している。これに比べれば、今大会のベスト16という結果は誇れるものではないかもしれない。しかし、この3年間はインターハイを通じても2回戦進出が最高だったため、現在のメンバーが全国大会で3試合できたのは今大会が初めてだった。
「今まで一緒に試合に出たときは、ボールを持ってもリングも見ずにパスしてしまうという消極的なプレーが多かったです。でも、実戦での経験を多く積んだことで、自分たちが言わなくても1、2年生が自分でドライブを仕掛けたり、声を出して盛り上げたりしてくれるようになりました」
今夏のインターハイからウインターカップまでの期間、倉敷翠松は「U18日清食品 中国ブロックリーグ2022」に参戦し、1、2年のみで構成されたチーム同士で凌ぎを削った。リーグ戦では0勝4敗で終えたが、今までなかなか試合経験を積めなかった下級生たちにとっては有意義なものとなり、1年生の窪薮理紗も「同学年でも自分より上手な選手と戦えたことで、自分たちはまだまだ足りないところがたくさんあると改めて分かりました」と振り返る。
実際、今回のウインターカップでも3年生に比べれば下級生の出番は少なかった。それでも、日々の5対5の練習で先輩たちの相手になるのは1、2年生である。今大会の1回戦で大分高校(大分県)を89−87、続く2回戦では日本航空高校(山梨県)を61−51の僅差で破ることができたのは、チームとしての底上げができたからに他ならない。
「悔しい気持ちはあるんですけど、 ここまで3年生と一緒に頑張ってきて、最後にいい景色を見ることができたのでうれしいです。3年生からもらったアドバイスを大事にして、これからも素晴らしいチームを作っていけたらいいなと思います」
新チームでは中心選手として引っ張っていく意欲を見せた窪薮は、笑顔でウインターカップを後にした。
文=小沼克年