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インターハイ初戦を100点ゲームで勝利した県立能代科学技術高校(秋田県)は、この日も出だしから快調だった。しかし、7月26日の「令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会」2回戦は尽誠学園高校(香川県)相手に敗戦。6点リードでスタートした最後の10分、能代科学技術は得点源を失うと一気に突き放された。
「昨日の試合は全然いいプレーができなかったので、今日の試合は最初から集中して入ろうと意識していました」
鋭いドライブに3ポイントシュートで得点を重ね、状況に応じてアシストやゲームコントロールを担う伊藤賑一(3年)は、前日の桐生第一高校(群馬県)戦で精彩を欠いた。12分間のプレータイムながら4つのターンオーバーを犯し、ファウルアウトにもなっている。
しかし本人が言うように、尽誠学園戦では開始から集中していた。いきなりジャンプショットとレイアップで連続得点を挙げると、3ポイントとアシストも記録。チームに12−0のランをもたらした。
悔やまれるのは、最終クォーター序盤で起きたプレーだ。審判からこの日4つ目の反則を取られた伊藤は、ややオーバーリアクションで反応してしまった。すると、続けざまにテクニックファウルを宣告されてしまい、無念のファウルアウト。
この時点で8分以上の残り時間があり、スコアは63−63。しかし、尽誠学園にボーナススローを決められると、一気に流れを持っていかれた。5点、10点と差が開き、最後は81−96でタイムアップ。伊藤は、淡々と試合を振り返った。
「負けて悔しいですけど、自分は途中で抜けてしまったので、不完全燃焼というか……。周りの選手に比べたら悔しくないのかもしれないです。けど、負けたのは自分のせいでもあるので、次に向けても頑張っていかないといけないです」
「ディフェンスからの速攻が一番の軸なので、ディフェンス、リバウンド、ルーズボールをまた一から強化していきたいと思います」
今大会は2試合で去ることとなったが、高校バスケには冬に挽回できるチャンスがある。184センチの背番号7は今後さらに磨きをかけ、もっと手強いオールラウンダーに進化するはずだ。