2024.01.09

目標は「日本代表とWNBA」…1対1を武器とする期待度マックスの相模女子大・竹内みや

「夢は日本代表とWNBA」と語る相模女子大学の竹内みや [写真]=バスケットボールキング
バスケットボールキング編集部。これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

「『楽しかった』の一言です」

 笑顔で大会を振り返ってくれたのが相模女子大学中学部の司令塔兼得点源の竹内みやだ。チームは準優勝で終えたが、今大会で大きなインパクトを残した選手の一人と言うことができるだろう。

 1月8日、「京王 Jr.ウインターカップ2023−24 2023年度 第4回全国U15バスケットボール選手権大会」は最終日を迎え、男女決勝2試合が開催。女子決勝はともに初優勝を目指す相模女子大と京都精華学園中学(京都府)が対戦した。

 試合はティップオフ直後から京都精華学園にゴール下を支配され、相模女子大が前半で26−49とリードを許す。後半に入りチームディフェンスが機能。インサイドを中心に守りを固めると、オフェンスでは竹内の1対1と松浦真央の3ポイントシュートなどで反撃した。後半のスコアでは相模女子大が35−33と上回ったが、前半のビハインドは大きく61−82で敗退。Jr.ウインターカップ初優勝はならなかった。

 それでも試合後、竹内には涙はなかった。

「もちろん悔しい気持ちはあるのですけど、相模女子が決勝まで来られたのは初めてなので、全力で楽しめたかなと思います。それに自分たちの相模女子らしいバスケができたのもそうですし、色々な方が見に来てくれて、こういう大舞台は久しぶりだったので、そういうのもあって楽しめました」

 大会6試合で平均19.8点7.8アシストを叩き出した竹内の魅力はなんといっても1対1だ。クロスオーバーを自在に操り、マッチアップのディフェンスとのギャップを作り出すと、シュート、ドライブ、さらにパスでオフェンスをリードする。

 2年まではドライブがメインだったが、自主練習で打ち込みシュート力をアップ。今大会では3ポイントシュート成功率が48.3パーセントと高い数字を残し、外角からのシュートも大きな武器となったことを示した。

 1対1については「ミニバスのときからドライブを中心に頑張ってきました」と語る竹内。「河村勇輝選手(横浜ビー・コルセアーズ)のプレーを見て学ぶこともありますし、NBAのハイライトビデオや試合を見たりして、いいプレーがあったら自分でノートに書き記して、その後自主練で自分のものにしてきました。スマホに映像をアップして、通学時にも見ています」と語る。

 そんな竹内に好きな選手を聞くと、「カイリー・アービング(ダラス・マーベリックス)とジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)です」と、NBAでもトップクラスの1対1の使い手をピックアップした。

ドライブに加え、シュート力を強化してきた [写真]=伊藤大允


 将来について尋ねると、「日本代表になりたいですし、町田瑠唯選手(富士通レッドウェーブ)のようにWNBAでプレーしたいと思っています」と目を輝かせる。

「自分は身長が低いので、留学生のいるチームが多い高校ではシュートの打ち方を工夫して、もっともっと外のシュートの精度を高めないと。そしてバスケットIQを上げて、ガードとしてのレベルを上げたいと思います」

 今後の活躍が期待される竹内の次の目標は…

「高校で日本一を目指します」

 期待度はマックス! 楽しみ以外の何者でもない。

ともに大会ベスト5に輝いた吉田凜花(左)と [写真]=伊藤大允


文=入江美紀雄

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