2023.02.25
2月23日、高崎アリーナで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023 アジア地区予選」Window6が行われ、男子日本代表(FIBAランキング38位)がイラン代表(同20位)と対戦。第1クォーターからリードを奪った日本は、96-61で快勝した。
トム・ホーバスヘッドコーチは試合後の会見で、「今回の合宿ではイランのスイッチイングディフェンスへの対策を準備した」と語ると、「今まではスイッチをされると、選手たちの足が止まっていたけど、今回は違った」と勝利の要因について語った。
「ジョシュ(・ホーキンソン/信州ブレイブウォリアーズ)に相手がダブルチームを仕掛けてきて、そこからイランのディフェンスのポジショニングが少し悪くなりました。日本はカッティングや3ポイントで得点を重ね、ターンオーバーも5つしかなかったので、いいオフェンスができました」
試合前にホーバスHCは、「イランのスターターが強いのは間違いないけど、ベンチはうちの方が強い」と選手たちを鼓舞したという。指揮官の言葉のとおり、日本はベンチメンバーが61得点を挙げる活躍を見せ、ホームで貴重な白星をつかんだ。
今回の試合では、ベンチからは金近廉(東海大学)が6本の3ポイントを含む20得点を挙げると、渡邉飛勇(琉球ゴールデンキングス)は約13分の出場で6得点8リバウンドをマーク。さらに、スターターを務めたホーキンソンは17得点11リバウンド4アシストと躍動し、初招集組の選手たちが大きなインパクトを与えた。
金近について「ディベロップメントキャンプの5日間では間違いなくMVPだった」と語るホーバスHCは、「ディフェンスもドライブも状況判断も良く、まだ若いけど体も強い。A代表の合宿では緊張もあってか、アグレッシブさが少し減ったけど、彼は試合に出ると違います。ディベロップメントキャンプでの練習試合では今日みたいにすごかったですし、彼を見てると楽しいです」と19歳のスモールフォワードを称賛した。
新戦力をすぐにチームにフィットさせたホーバスHCは、その秘訣を聞かれると、「ヒュー(渡邉のアメリカ名)の武器はリバウンドと走力。彼はケガで長くプレーしていなかったので、新たな役割を与えずシンプルにしました。ジョシュはメイン選手としていろいろできるので、コミュニケーションをたくさん取ったのが良かったです」と実際に今回の例を挙げ、「迷っていたらいいバスケットはできないので、迷っている選手がいたら『あなたはこれをやってください』と言うようにしています」と選手の役割を明確にする手法についても語った。
ホーバスHCは「ハメド・ハダディがいなかったのは大きい。彼は特別な選手」とイランの大黒柱が不在だったことにも触れつつ、「本当に勝ちたかったです。日本の皆さんにいいバスケットを見せたかった。イランの強さも分かっていたし、経験ある選手と新しい選手のギャップが大きいかなと不安でしたけど、全員良くやってくれました」と大きな勝利を噛みしめた。
26日にはバーレーン代表(同84位)とのアジア地区予選最終戦に臨む日本代表。本大会へ向けての競争が加速するなか、次の試合ではどの選手が存在感を示すのだろうか。
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