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8月16日、FIBA U19女子ワールドカップがハンガリーで行われ、女子日本代表(FIBAユースランキング11位)は9〜10位決定戦でフランス代表(同3位)と対戦した。
日本は武器である3ポイントシュートが、放った28本のうち6本成功にとどまるなど、外角シュートの精度を欠いたが、ディフェンスから粘り強く戦うと、高さのあるフランス相手にリバウンドでも上回り、68-62で勝利を収めた。
平下愛佳(トヨタ自動車アンテロープス)が23得点9リバウンドと躍動すると、江村優有(早稲田大学)が13得点、舘山萌菜(白鷗大学)と田中平和(白鷗大学)が9得点をマーク。日本は順位決定戦を3連勝し、9位で今大会を終えた。
試合後の選手やヘッドコーチのコメントを日本バスケットボール協会(JBA)が掲載している。
日本には粟谷真帆(筑波大学)と田中の2人しか180センチ台がいないのに対して、フランスは12人中11人が180センチ以上の選手と大型のチーム。それでも日本は、フランスの34本に対し、43本とリバウンドで上回ると、林真帆(東京医療保健大学)は「そこから走っていく日本のスタイルを出すことができ、良い流れになっていました」と語った。
また、平下は「日本のスピードあるバスケットが、最後のフランス戦でもすごく通用しました。チーム全員で日本のバスケットができたことがすごく良かったです」と勝利で終えた最終戦を振り返った。
コロナ禍により合宿期間は限られ、練習試合もできずに今大会に臨むこととなった藪内夏美ヘッドコーチは「経験のないままのワールドカップは、日本にとってはかなり厳しい状況ではありました」と話している。その結果、予選ラウンドでは初戦のカナダには1点差で勝ったものの、チームとしての連携が取れておらず、マリとチェコに連敗を喫した。
林は「予選で勝ちきれなかった試合は、第4クォーターの最後に足が止まってしまい、誰かがボールを持っていて結局タフシュートを打たされてしまっていました」と予選ラウンドでの敗因を言及。その後、1勝2敗で決勝ラウンドに進んだ日本は、強豪スペインに7点差で敗れた。
それでも、順位決定戦では3連勝を挙げ、9位で閉幕を迎えたことについて、林は「しっかり勝ち切ろうとみんなで話し合い、最後まで走って日本のバスケットができたことがすごい成長した部分です」とチームとして手応えを感じているようだ。
また、藪内HCは「エネルギーが最後の最後まで途切れなかったことがこのチームの強みでした」と総括。「もしかすると、スタッフのチームワークが選手たちに伝染したかもしれませんね」と話し、要因の1つとして、選手たちの仲の良さを挙げた。
今大会を終えた平下は「シュートの種類や単純なシュートミスが今後に向けた課題になりました。しっかりディフェンスに当たってシュートに行くなど細かい部分をこれから成長していきたいです」と話しており、今後は世界レベルのディフェンスやブロックショットを意識した練習を重ねていくだろう。
チームを作るにあたり、東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)ら前回大会出場メンバーからアドバイスをもらいながら準備してきたと話す藪内HCは、「(今回のメンバーが)感じたことをしっかりとまとめて、次の世代の選手たちに託す仕事があります」と語った。
最後に藪内HCは「国内で培えるいい部分もありますが、一方で国際試合に向けて完全にシフトしなければならない部分もあります。そのシフトを切り替えられる選手が、今後も上のカテゴリーに行っても通用すると思います」とコメント。今回のチームから何人の選手がトップチームの日本代表に入っていけるのか、今後も注目となる。
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