2019.10.01

【PICK UP ROOKIE】富士通レッドウェーブ・田中真美子「限られた時間でも力を発揮できるように」

富士通でルーキーイヤーを迎える田中
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10月4日から幕が開ける第21回Wリーグ。各チーム、さまざまな強化を図り、本番を迎えることとなるが、ここでは今シーズンの注目ルーキーたちにクローズアップした。

■田中真美子(富士通レッドウェーブ/180センチ/70キロ/センター)

・生年月日:1996年12月11日生まれ
・経歴:日野一中→東京成徳大高→早稲田大→富士通
・受賞歴:インターハイ・ウインターカップベスト8
・代表歴:U17、ユニバーシアード(2017年、2019年)、3x3

インタビュー・文=小沼克年
写真=Wリーグ、小沼克年

――4月から大卒ルーキーとして富士通に加入して5カ月が経ちました。チームの雰囲気にも慣れてきましたか?

田中 最近になってやっと気持ちに余裕が出てきたかなという感じです(苦笑)。4月からシーズンインしたのですが、私は富士通の新人研修や代表活動などでなかなかチームに合流できなくて……。8月くらいからやっとチームに専念できるようになり、今は日々揉まれながら頑張っています。

――大学時代と一番違いを感じる部分はどこですか?

田中 試合はもちろんですけど、練習中も1本のシュートやパスなどの制度が全然違うなと感じています。細かい部分も本当にレベルが高いですし、練習も午前、午後の2部練習なので最初は体力的にもキツかったですね。

――田中選手が富士通入りを決めた明確な理由はありましたか?

田中 山本千夏さんと篠原恵さんが(東京成徳大学)高校の先輩で、私が高校の時から何度か練習に来てくださったりとお世話になっていました。その時から富士通の応援にも行っており、Wリーグの中でも身近な存在だったので、もし一緒にできる機会があるならやりたいなと思っていました。チームの一員となれた今もオンオフがしっかりしていて毎日楽しいので、本当に富士通を選んでよかったです。

――ご自身の持ち味を教えてください。

田中 私は得点能力もないですし、何かに長けているとも思っていません。その中でもオフェンスリバウンドに入り続けることだったり、ルーズボールに飛び込んだりなどの泥臭い部分でチームに貢献しようと普段から意識しています。

――田中選手は180センチと高さがありつつも、走れるタイプだと思います。

田中 今までは走れる方でしたけど、富士通に入ったら全然普通でした(笑)。大学ではセンターだったのでリングを背にしてプレーしていましたが、これからはフォワードになるのでアウトサイドのシュートもしっかり決められるようにならないといけません。

――ポジションが変わることは入団前から伝えられていたのですか?

田中 そうですね。「3ポイントシュートを打てるようにならないとこのチームではダメだよ」とは言われていました。大学の4年間は公式戦で合計10本も打ってないんじゃないか、という感覚ですが、今は3ポイントも求められています。

――現状、一番の課題も3ポイントですか?

田中 そうですね。一生懸命頑張ってはいますけど、すぐに確率が良くなるほど甘くないです。なので、まずはリバウンドや合わせのプレー、スクリーンで周りを活かすことだったり、今まで自分がやってきた部分を出してアピールしつつ3ポイントの正確性を上げてければと思っています。

富士通では主にフォワードポジションでのプレーが求められる

――3月に3x3の強化合宿の参加し、8月には「FIBA 3×3 ウーマンズシリーズ 2019 雄安大会」で金メダルを獲得しました。田中選手が感じた5人制との一番の違いは何ですか?

田中 私がやっていて感じたのは、試合中にコーチから直接指示されることがないので自分たちでアジャストしなくてはいけません。コミュニケーションの部分がすごく重要だと感じました。

――3x3の経験を5人制でどう活かせると感じていますか?

田中 3x3は3人なのであまりヘルプディフェンスがくることがなくて、自分がボール持った時は1on1で攻めるシチュエーションが多かったです。3x3を経験したことで「もっと強気で攻めよう、決め切ろう」という気持ちがついたので、そういった部分は活かせるかなと思っています。

――7月にはチームメートの松本愛美選手とともに「第30回ユニバーシアード競技大会」にも出場しました。

田中 私自身ユニバは2回目でしたが、今回は前回と違ってベンチスタートでした。「短い時間でいかに自分の役割を発揮できるか」が課題でした。これから富士通でも同じ課題が出てくると思うので、早く対応ができるようにしたいです。

――いよいよ10月4日のJX-ENEOSサンフラワーズ戦からレギュラーシーズンが開幕します。今シーズン対戦してみたい憧れの選手やライバル視している選手はいますか?

田中 ポジションが違いますが、高田(静/JX-ENEOS)と対戦するのがすごく楽しみです。早稲田大の同期で今でも仲がいいので。JXさんと試合すること自体、私的にはもうドキドキなので今から緊張しています(笑)。

――開幕戦から2人が同時にコートに立てることを期待しています。今シーズンの個人としての目標を聞かせてください。

田中 限られた時間かもしれないですが、チャンスをもらった時間でしっかり自分の力を発揮できるようにしたいです。コートに立ったら目の前のことに全力で取り組んで、少しでもチームに貢献できたらいいなと思います。

――最後に、ファンの方々へメッセージをお願いします。

田中 新人らしくフレッシュに頑張りますので、応援よろしくお願いします。今までは学生ということもありファンという概念があまりなかったのですが、最近は「Wリーグの選手になったんだな」と感じています。本当にたくさんのファンの方に支えられてチームが成り立っているので、そういう方々のためにもしっかりとした姿を見せたいです。10月4日の開幕戦もぜひ見に来てください!

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