Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
10月16日より第23回Wリーグが開幕した。東京オリンピックや女子アジアカップに出場した選手をはじめ、それぞれが頂点を目指して挑む新シーズン。バスケットボールキングでは全13チームの注目選手にインタビューを行った。
第24回はENEOSサンフラワーズの奥山理々嘉。春からは日本代表候補選手として代表合宿に参加し、東京オリンピックのメンバーには入ることはできなかったものの、様々な経験を積んだ。ENEOSでは、アウトサイドシュートを武器に得点源としての期待が高まる若きプレーヤーだ。
――Wリーグ2年目となった昨シーズンを振り返ってください。
奥山 前半戦はプレータイムが多かったのですが、後半戦は試合に出る機会が減りました。それでも、試合に出た時には思い切りよくプレーはできていたと感じています。『できる』といったプレーがいくつかあり、手応えを感じることができました。
ただ、ファイナルは、40分間試合に出ている先輩たちがいるのに、私自身は試合に出ていなかったので、仲間の力になれていないという悔しさがありました。チームも負けてしまい、無力さを感じましたね。だから、『こんな思いはもうしたくない』という思いが今はすごくあります。
――オフシーズンは日本代表候補として長い期間、代表活動をしていました。
奥山 代表活動では、『持っているものを出そう』という気持ちで臨みました。シューターのポジションで手応えも感じましたが、後半は自分自身の調子も良くなくて…。それでも国際強化試合の時に早い段階で試合に出してもらったのですが、そこで結果を残すことができなかった…。試合に出た時に自分の持っている力を出さないと残れない世界だということは強く感じました。
オリンピックは、一緒に頑張っていた先輩たちや同期の東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)が活躍する姿を見て元気をもらいました。『こういう場で活躍をすると、見ている人は勇気をもらえるんだ』ということも感じました。私自身、パリ・オリンピックには出たいと思っているし、夢を与えられる存在になりたいとも思っています。
――Wリーグでは3年目。シーズンに向けて強化しているところはありますか?
奥山 ディフェンスでは、『相手がこう攻めてきたらこう守る』といったような状況判断にフォーカス置いていて、少しずつできてきている感覚はあります。
シュートでは、マッチアップの相手を見ながら、ボールをもらう動きやシュートまでの動きを勉強しています。それと、今は自分で攻めるプレーを増やしている段階で、ドライブなのか3ポイントシュートなのかの判断を間違えてしまう時が多いので、そこも正確な判断ができるようにしていきたいと思っています。
――今シーズンは、チャンスのシーズンでもありますね。
奥山 準備をしていれば、チャンスは来ると思っていますし、そのチャンスを絶対につかみたいと思っています。
佐藤清美ヘッドコーチから求められていることはシンプルで、リバウンドを頑張ることと、ボール持ったらしっかりシュートを狙うこと。それとディフェンスを一生懸命やることです。ディフェンスでは特に細かく教えてもらっているので、いろんなことがクリアになってきています。
――どういったプレーをしていきたいですか?
奥山 点を取ることも大事ですが、リバウンドや走ること、ディフェンスなどといったプレーを一生懸命やること。チームとしてもディフェンスやリバウンドを頑張ろうと取り組んできたので、私が率先しできればいいなと思っています。
※ENEOSサンフラワーズの初戦は10月23日。山梨クィーンビーズと対戦[@鐘山スポーツセンター総合体育館]
時間がある時は30分行うこともあるそうだが、時間がない時でも、「続けることが大事だと思っています」と、5分など短い時間で行うようにしているという。期待のオールラウンダーは、日々の継続を大事にしながら、新たなシーズンに挑む。
取材・文=田島早苗