2022.10.13

【Wリーグ開幕特集】大型補強でさらに“チーム力”がアップしたシャンソン化粧品

5季ぶりのベスト入りを牽引した小池(右)と野口 [写真]=Wリーグ
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第24回Wリーグは10月19日、国立代々木競技場第2体育館で行われるトヨタ自動車アンテロープスとENEOSサンフラワーズの一戦で開幕。新たに姫路イーグレッツが加わり、14チームによるリーグ戦がスタートするとする。ここではその14チームを紹介。激しい戦いの火蓋が切られる前に、チーム状況を確認してほしい。

文=田島早苗

 オフシーズンで一番の話題をさらったのがシャンソン化粧品シャンソンVマジックだと言っても過言ではないだろう。

 5シーズンぶりにベスト4入りとなった昨シーズンは、ガードの小池遥やオールラウンダーの野口さくら、ルーキーの吉田舞衣※と佐藤由璃果らが躍動。移籍で加入した藤岡麻菜美、大沼美琴、千葉歩も要所を締める働きで勝利に貢献した。

昨季の活躍から代表にも選出された吉田 [写真]=Wリーグ


 そして迎えた今シーズンは、谷村里佳、北村悠貴といったリーグの顔ともいえる選手が日立ハイテククーガーズから移籍。また、新潟アルビレックス BBラビッツで主軸を担った宮坂桃菜、そして188センチの栗林未和も富士通レッドウェーブから加入し、ガードからセンターまで幅広いポジションでの強化が実現した。

 特に3シーズンぶりに古巣へ復帰となった185センチの谷村は、3ポイントシュートなども放つが、サイズを生かしたリング下での得点やリバウンドでの働きも大きい選手。体を張ったプレーが持ち味のディアイ ファトー(180センチ)が退団したことで手薄となっていたインサイドに頼もしい選手が加わったことになる。

日立ハイテクから谷村(右)の復帰と北村(左)の移籍は大きな話題を呼んだ [写真]=Wリーグ


 また、昨シーズン序盤に右膝前十字靭帯断裂という大ケガを負った水野妃奈乃の復帰も待たれるところ。得点面での役割が大きかっただけに、彼女が戻ればさらに攻撃に厚みが増すだろう。

 李恩慈ヘッドコーチのもと、昨シーズンも抜群のチームワークを見せたシャンソン化粧品。戦力がそろった今シーズンは優勝候補の呼び声も高い。実際、9月の「Wリーグ オータムカップ 2022 in 高崎」では野口の劇的なブザービーターでAブロック優勝に輝いている。

 それでも、その試合後には、「これで喜んでいてはダメですね」と、キャプテンの小池には笑顔はなく、むしろ険しい表情も。それは結果より内容を重視しているからで、あくまでもWリーグの優勝を見据えるからこそ、10月の開幕に向けて多くの課題が見えてきたのだろう。そんなブレない意志を持つキャプテンを中心に、チームはより一層一丸となり、17シーズンぶりの栄冠をつかみにいく。

※「吉」は、「土」に「口」

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