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7月9日、24歳の木下勲がスペイン2部のタウ・カステリョと契約締結。都内で会見が行われた。
もともとサッカーをプレーしていたが、10歳の時に漫画『スラムダンク』に魅了されバスケットボールを始めた木下。関西学院大学在学中の2013-14シーズンに和歌山トライアンズと契約を結び、日本男子トップリーグ史上初の現役大学生プレーヤーとなった。その後、アメリカ独立リーグのバーミンガム・ブリッツを経て、2015年からスペインに。2017年に一時東京サンレーヴスに所属したが、再び海を渡り、スペイン5部のCB・ベニカルロで活躍した。
海外挑戦のきっかけは、2008年の北京オリンピックにあったと明かす。「スペイン対アメリカの決勝戦を見て、リッキー・ルビオ(現ユタ・ジャズ)など若い選手がとても活躍していた。自分と年齢があまり変わらなかったのでとても印象に残っていた」
スペイン2部リーグの印象について聞かれると、「ヨーロッパの中でもレベルが高い。自分は今まで下部リーグでプレーしてきて、これからやってみないとわからないことが多い」とコメント。それでも、今回の移籍を「挑戦」と位置づけている。「開幕スタメンを狙って、シーズンをとおして安定したプレーをできるように。自分の努力で結果が変わると思う」
会見のために来日したルイス・ガルシア社長は、木下を「興味ある選手」と評し、「彼を迎え入れることを光栄に思っている。スペインでの3シーズン目を終えた時に彼のことを知った。スペイン2部のレベルは高いが、彼の成長ぶりを見て、このチームの助けになると思っている」と獲得の経緯を明かした。
また、アントニオ・リボル副社長は、スペインバスケのスタイルについて「1対1ではなく、常に5人全員がどういう動き、どういうオフェンス、どういうディフェンスをするか」と説明。その上で「彼は速いので、チームにスピードを与えてくれるはず。チームに早く解けこんでもらって、1日も早くチームにとって重要な選手になることを期待している」とコメントした。さらに、スカウトエージェントのホセ・オルツ氏は「スピード」、「アウトサイドシュート」、「試合を読み力」を特徴として挙げ、「ポイントガードとして備えているものは十分だ」と続けた。
2020年の東京オリンピック出場を目指す日本代表について話が及ぶと、異国の地で挑戦を続ける木下は「今のチームでどのくらいできるか勝負している。この挑戦をどこまでやれるかで、その先に見えてくるものがある」と話した。
なお、今後は8月27日の練習開始、10月5日のシーズン開幕に向けて準備していく予定だ。