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NBAには現在、30チームあるのだが、プレーオフに出場できるのは毎年16チームのみ。イースタン・カンファレンス、ウエスタン・カンファレンスからそれぞれ8チームと限られてしまうため、連続で出場するチームもあれば、それを逃してしまうチームもある。
プレーオフ出場争いが激化する中、3月24日(現地時間23日)に現地メディア『HoopsHype』が、これまでプレーオフに出場できなかったチームの最長記録を掲載していたので、紹介していこう。
■プレーオフ連続不出場記録
1.15シーズン
ロサンゼルス・クリッパーズ:1976-77シーズン~1990-91シーズン
※77-78シーズンまではバッファロー・ブレーブス、83-84シーズンまではサンディエゴ・クリッパーズ
2.13シーズン
ミネソタ・ティンバーウルブズ:2004-05シーズン~2016-17シーズン
3.12シーズン
ゴールデンステート・ウォリアーズ:1994-95シーズン~2005-06シーズン
サクラメント・キングス:2006-07シーズン~2017-18シーズン
4.10シーズン
ダラス・マーベリックス:1990-91シーズン~1999-00シーズン
2位のウルブズは、今季プレーオフに出場できれば、長かった暗黒時代を終えることとなる。キングスは今季のプレーオフ出場が絶望となったため、不出場記録を12シーズンに伸ばしてしまった。
ここで紹介したチームが、これらの不名誉な記録を抜け出した要因は大きく分けて2つある。まず1つ目は、開幕前またはシーズン中に、大型補強でスター級選手を獲得したこと。ウォリアーズの場合は、07年1月中旬にインディアナ・ペイサーズとのトレードでスティーブン・ジャクソン、アル・ハリントン(共に元ウォリアーズほか)といったチームの戦術にマッチする選手を獲得。ウルブズに関しては、オフにジミー・バトラー、ジェフ・ティーグら実績のあるベテランを獲得したことが奏功しているといえるだろう。
もう1つは、主力選手が健康を取り戻した、または才能が開花したケース。クリッパーズの場合、ロン・ハーパー(元シカゴ・ブルズほか)とオルデン・ポリニス(元サクラメント・キングスほか)が健康を取り戻したことが挙げられる。90-91シーズンはハーパーが39試合、ポリニスは31試合のみの出場だったが、翌91-92シーズンは、ハーパーが82試合、ポリニスが76試合に出場し、プレーオフ出場を果たした。シーズン途中に就任した名将ラリー・ブラウンの存在も大きかった。
マーベリックスは、98-99シーズンから加入したスティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)とダーク・ノビツキーが選手として開花したことがプレーオフ常連チームへと舞い戻ることができた最大の要因。当時エースを務めていたマイケル・フィンリー(元マブスほか)と強固な核を形成し、プレーオフチームへと成長を遂げていったのである。
はたして、キングスがプレーオフに返り咲けるのはいつになるのか。バディ・ヒールドやウィリー・コーリー・スタイン、ディアロン・フォックスといった若手がオールスター級の選手へと成長できれば面白い存在になるかもしれない。
ちなみに、これまで最もプレーオフの舞台に連続して立ってきたチームも見てみよう。
■プレーオフ連続出場記録
1.22シーズン
フィラデルフィア・セブンティシクサーズ:1949-50シーズン~1970-71シーズン
※62-63シーズンまでは前身のシラキュース・ナショナルズ
2.21シーズン
ポートランド・トレイルブレイザーズ:1982-83シーズン~2002-03シーズン
3.20シーズン
ユタ・ジャズ:1983-84シーズン~2002-03シーズン
サンアントニオ・スパーズ:1997-98シーズン~2016-17シーズン
1位のシクサーズは、チーム創設から22シーズン連続でプレーオフ出場を果たしている。ただ、当時と今ではチーム数に大きな開きがあることは否めない。そんな中、ブレイザーズとジャズは15年前まで見事な実績を残してきたことがわかる。また、今季スパーズがプレーオフに出場できれば、ブレイザーズの記録(21シーズン)に並ぶこととなる。
ここに挙げた4チームのうち、スパーズには特筆すべきことが2つある。まず、期間中に5度(99、03、05、07、14年)も優勝に輝いていること。シクサーズは2度(55、67年)しているが、ブレイザーズとジャズはそれぞれ2度、NBAファイナルに出場しているが、優勝は達成できなかった。そしてもう1つは、指揮官が変わっていないこと。96-97シーズン途中にヘッドコーチ(HC)となったグレッグ・ポポヴィッチは、今もスパーズを指揮しているのである。これはNBA史上で見ても、申し分ない実績と言っていい。