2021.07.07
6月9日(現地時間8日、日付は以下同)に幕を開けたユタ・ジャズとロサンゼルス・クリッパーズによるウェスタン・カンファレンス・セミファイナル初戦は、同点7回、逆転10回という激戦となった。
ホームのジャズは試合時間残り5分22秒にボーヤン・ボグダノビッチの3ポイントで10点差をつけるも、クリッパーズが徐々に追い上げ、残り38.4秒にポール・ジョージの長距離砲で3点差へ詰め寄ると、ジャズはエースのドノバン・ミッチェルが放ったプルアップジャンパーがリングに嫌われてしまう。
クリッパーズは同点をかけた最後のポゼッションで、マーカス・モリスが左コーナー付近から3ポイントを狙うも、一際長い腕が見事にブロックしてジャズが112-109で逃げ切りに成功。
ジャズではミッチェルがゲームハイの45得点に5アシスト、ボグダノビッチとジョーダン・クラークソンがそれぞれ18得点を残したのだが、最後に勝利を呼び込んだのがルディ・ゴベアだった。
ゴベアはこの試合でも10得点12リバウンドのダブルダブルに2ブロックをお見舞いして勝利に貢献。そして翌10日に今季の最優秀守備選手賞(DPOY)に選出された。
「信じられないよ。子どもの頃にバスケットボールを始めた時、誰かに『君はDPOYになるだろう』と言われても絶対に信じなかっただろうね。しかもそれを3回も取るなんてね」。
同賞受賞後にそう語ったゴベアは、直近4シーズンで3度目の受賞。NBA史上、DPOYに3度以上輝いたのは4度のディケンベ・ムトンボ(元アトランタ・ホークスほか)とベン・ウォーレス(元デトロイト・ピストンズほか)、3度のドワイト・ハワード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)のみで、ゴベアは史上4人目の快挙を達成したのである。
キャリア8シーズン目となった今季、ゴベアは2年連続でオールスターに選出され、平均14.3得点13.5リバウンド1.3アシスト2.7ブロックをマーク。ジャズがリーグトップの戦績を残すうえで不可欠な戦力として活躍を続けてきた。
「自分の仕事を楽しんでやっているうえで成し遂げることができたから、言葉で言い表すのは難しいね。僕は自分のことを信頼してくれるグループでプレーし、日々を一生懸命過ごすことができている。自分のストーリーを書くなら、この旅路を楽しもうとするさ。でもね。回数で史上4人のうちの1人というグループに入れるなんて、ただただ信じられないよ」とゴベアは喜びを爆発させた。
現在はプレーオフを戦っている最中であり、受賞の喜びを噛みしめるまもなくクリッパーズとの第2戦に臨まなければならないのだが、ゴベアは今季再びDPOYを獲得できたことに誇りを持っている。
「僕は毎シーズン、本当に成長してきたと思う。相手チームは僕のインパクトを無効にしようとしてきているからね。だから僕は年を経るごとに自分のレベルを高めていく必要があったし、ディフェンスで支配し続けることができるようにトライしてきたんだ」。
ジャズはゴベアがDPOYを獲得したことで、最優秀シックスマン賞に輝いたクラークソンに続いて2選手が主要アワードに輝くこととなった。
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