2021.06.30

ブレイザーズの指揮官就任を「夢の仕事です」と表現したチャウンシー・ビラップス

現役時代のビラップス[写真]=Getty Images
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 6月30日(現地時間29日、日付は以下同)。ポートランド・トレイルブレイザーズは、新たなヘッドコーチ(HC)となったチャウンシー・ビラップス(元デトロイト・ピストンズほか)の就任会見を行なった。

 ビラップスはピストンズやデンバー・ナゲッツなどでリーダー格として活躍し、選手たちからも人望の厚かった選手。今季はロサンゼルス・クリッパーズのアシスタントコーチ(AC)を務めている。『ESPN』によると、ビラップスの契約は5年間で、最終年がチームオプションになるという。

 今季まで9シーズン指揮を執ってきたテリー・ストッツ前HCの後任として、ベッキー・ハモン(サンアントニオ・スパーズAC)、マイク・ダントーニ(ブルックリン・ネッツAC)の名前も挙がっていたが、ビラップスがその座を勝ち取った。

 ゼネラルマネージャー(GM)のニール・オルシェイは「私たちはチャウンシーを迎えることができ、本当にワクワクしています。このフランチャイズにとって、この選択は正しいものだと確信しています」と語り、新たな指揮官の加入を歓迎。

 ビラップスのHC就任を受けて、ブレイザーズの一部のファンはビラップスが1997年に性的暴行の容疑をかけられたという過去があることを問題視しており、会見でもそれに関する質問があるなか、ビラップスはこう話していた。

「このチームにおける自分の役割、そしてヘッドコーチになる前に、1997年に起こったことについて話したい」と切り出したビラップスは当時について振り返り、「この時の経験が、実に多くの点で私の人生に影響を与えました。当然、自分が決断を下す際もそうでした。人生においてどんな人たちを受け入れるのかということ。自分が構築してきた友情や関係、そして彼らとどれほどの関係を構築しているか、人生において決断を下す際に大きな影響を与えてきました」。

 また、フランチャイズプレーヤーのデイミアン・リラードとは「ここ数年にわたって、本当に良い関係を築いてきました。(それに私は)彼の大ファンです。彼をコーチングすることで、我々は互いのことをもっと知ることになるでしょう。私には彼を偉大な選手へと成長させる責任があると思います。ただ、彼は彼であり、私は私、私たちが変わることはありません」と語っており、ブレイザーズについてはこう話している。

「このチームはボールムーブメントやこれまでとは異なるスキーム、プレーを駆使して、今よりも少し遂行力を上げていくことで、オフェンス面でもっと良くなると見ています」。

 そして「今日という日は、私と家族にとってすばらしい日です。(ヘッドコーチというのは)私にとって夢の仕事です」と喜びを口にしたビラップス。8年連続でプレーオフに進出しているブレイザーズを、真のタイトルコンテンダーへと引き上げることができるか、その手腕に早くも注目が集まるに違いない。