2021.10.19

カリーが相棒トンプソンについて思いを語る「復帰が近づくにつれてワクワクしている」

ウォリアーズのカリー(右)とトンプソン(左)[写真]=Getty Images
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 2019年のNBAファイナル第6戦。トロント・ラプターズとの頂上決戦に2勝4敗で敗れたゴールデンステイト・ウォリアーズは、3連覇の夢が途絶えたことに加え、攻防両面で重要な役割を担っていた選手が大ケガに見舞われてしまう。

 男の名はクレイ・トンプソン。シルキー・スムースと評されるほど滑らかかつ美しいシュートフォームからクイックリリースで次々とショットを沈めるシューティングガードは、ステフィン・カリーと共に‟スプラッシュブラザーズ”として恐れられてきた。

 だがその試合で左膝前十字靭帯を断裂して19-20シーズンを全休。その後トンプソンは復活を目指してトレーニングに励んできたものの、昨年11月に右足のアキレス腱を断裂してしまい、無念の2シーズン連続の全休を余儀なくされた。

 10月20日(現地時間19日、日付は以下同)にウォリアーズはロサンゼルス・レイカーズとのレギュラーシーズン開幕戦を迎えるのだが、この日でトンプソンがコートを去ってから859日目を迎えることとなる。

 リハビリとトレーニングが順調に進んでいると報じられているトンプソンだが、チーム側は復帰に向けて慎重で、12月末か来年1月上旬と予想されており、NBAのコートから離れて1000日近くの日数が経過することになるかもしれない。

 だが18-19シーズンまでバックコートの相棒としてプレーしてきたカリーにとって、トンプソンの復帰は誰よりも待ち焦がれていたと言っていい。

「2年以上も続いた彼の旅路がようやく終わりを迎えるんだから、ものすごくワクワクしている。アキレス腱を断裂してからも、彼は夏の間ずっと努力を積み重ねてきた。身体と精神面を可能な限り100パーセントの状態に戻すことは難しいことだから」。

 カリーは19日に地元メディア『NBC Sports Bayarea』へ掲載された記事の中でそう語っており、昨季復帰を目指していたやさきにアキレス腱断裂という大ケガに見舞われた当時をこう振り返っていた。

「皆が感情的になってしまった。僕には想像もできなかった。彼がどれほどのことを乗り越えてきたかをね。だけど彼はフォーカスし続けてきた。ゴールは何なのか? 健康体を取り戻すことなんだ、とね。どれだけ時間がかかろうと、彼はやっている。だから彼の復帰が近づくにつれて、僕は本当にワクワクしているんだ」。

 トンプソンが最後にコートへ立った当時から今もウォリアーズに残っているのはカリー、ドレイモンド・グリーンケボン・ルーニー、デイミオン・リー、そして今夏3シーズンぶりに復帰したアンドレ・イグダーラのみ。

 だがNBA選手たち、そしてスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)をはじめとするコーチングスタッフ陣にとっても、トンプソンの復帰は喜ばしいものとなるに違いない。

 3シーズンぶりのプレーオフ進出を目指すウォリアーズにとって、元オールスターガードであるトンプソンの復帰は大きな追い風となるのではないだろうか。

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