2021.03.14

殿堂入りを望むドレイモンド・グリーンへ指揮官が発言「彼を測るベストな方法は…」

グリーンはウォリアーズが誇る唯一無二の選手[写真]=Getty Images
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「ドレイモンドはものすごくユニークな選手。彼の貢献度を測るベストな方法はスタッツじゃない。どれだけ勝利にインパクトを残しているかなんだ」

 3月14日。ゴールデンステイト・ウォリアーズドレイモンド・グリーンが、『NBC Sports』へこんなことを話していた。

「俺はこれからも築き上げていく。まだ終わっちゃいない。まだ(引退するまで)何年か残っているからな。できればもっと経歴にいくつか加えていきたい。そして俺は、本当に殿堂入りしたいんだ。それは確かだ。バスケットボールをプレーするうえで、殿堂入りすることは間違いなく最高の栄誉の1つだからな。どんなスポーツであれ、殿堂入りすることはすばらしいことなんだ」。

 2012年のドラフト2巡目全体35位でウォリアーズ入りしたグリーンは、198センチ104キロというパワーフォワードとしては小さな身長ながら、持ち前のオールラウンドなスキルとあふれんばかりのエナジー、ヴォーカルリーダーとしての能力を遺憾なく発揮してウォリアーズの主軸の1人としての地位を確立。

 ステフィン・カリークレイ・トンプソンと共に強固な核を形成し、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)の下で5年連続のNBAファイナル進出を果たし、3度の優勝を経験。グリーン自身は5度のオールディフェンシブチーム選出、3度のオールスター入りを飾っており、17年には最優秀守備選手賞にも輝いている。

 スモールボールではセンターを務めつつ、プレーメイクもこなす万能ぶりを発揮し、今季はここまで32試合に出場して平均5.9得点6.0リバウンド8.4アシスト1.4スティールと、オールラウンドな成績を残している。

 するとカーHCは今年の殿堂入り最終候補に入ったベン・ウォーレス(元デトロイト・ピストンズほか)を比較対象に挙げて、グリーンの殿堂入りについて同メディアへこう話していた。

「私は(ウォーレスが)ディフェンス面で与えたインパクトが、デトロイトのチャンピオンシップ獲得(04年)を助けたと思っている。ベンはリーグ史上最も偉大なディフェンシブプレーヤーの1人になった。彼の働きが勝利へと導いたんだ」。

 ウォーレスはドラフト外から実績を積み上げ、オールスター選手へと成長。通算4度のオールスター選出に加え、5度のオールNBAチーム入り、6度のオールディフェンシブチーム入りを果たし、最優秀守備選手賞を歴代最多タイとなる4度も受賞。

 04年のピストンズ優勝は、チャウンシー・ビラップスやリチャード・ハミルトン、ラシード・ウォーレス、テイショーン・プリンス(いずれも元ピストンズほか)といったスターターの活躍が不可欠だったが、あのチームのハート&ソウルは間違いなくベンであり、強烈なインパクトをもたらしていた。

 ウォリアーズで3度の優勝に大きく貢献したグリーンは、チームのトップスコアラーでもなければ、リバウンド王やアシスト王になったこともない。だがカーHCはグリーンについてこう話す。

「ドレイモンドはポイントフォワード、ポイントセンターのような選手であり、ものすごくユニークな選手。彼の貢献度を測るベストな方法はスタッツじゃない。どれだけ勝利にインパクトを残しているかなんだ」。

 現役選手たちのうち、引退後に殿堂入りが約束されているのは、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)やカリー、ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)などそう多くはない。

 その中で、グリーンはウォリアーズのスモールボール成功の重要な部分を占めており、ヘルプやカバーディフェンスで強烈な存在感を示してきた。今後、優勝回数を増やしてさらなる功績を加えることとなれば、十分殿堂入りに値するキャリアを送ることができるのではないだろうか。

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