2022.06.10

レブロンが新設球団のオーナー就任を熱望?「俺は球団を所有したい」

レブロン・ジェームズが新設球団のオーナーに就任!?[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)ほど、セカンドキャリアに積極的な現役選手はいないだろう。飲食チェーン『ブレイズピザ』への投資に、映像会社『スプリングヒル・エンターテイメント』の経営、さらには“英語版クックパッド”の『Kittch』などビジネスの場でもキングっぷりを発揮している。

 業界の垣根を越えて類稀な手腕を発揮するレブロンだが、引退後も自身の軸足をバスケットボールから離す気はない。兼ねてからNBA球団のオーナーになる目標を公言しており、キャリアの終わりが近づくにつれて、その思いは強まっているようだ。

 故郷のクリーブランド・キャバリアーズか、黄金時代を築いたマイアミ・ヒートなのか……。ファンはレブロンがどの球団のオーナーシップを望んでいるのか、彼の思考を覗いてみたいはず。しかし、彼は既存のチームではなく新設球団のオーナーになることを望んでいるようだ。

 自身が主宰するトークショー『The Shop: Uninterrupted』に出演したレブロンは、最新エピソードで球団誘致の噂が絶えないラスベガスでチームオーナーになる夢を明かした。

「俺は球団を所有したい。絶対にチームを買いたいんだ。ベガスに球団が欲しい。他でもないラスベガスにね」

 昨今のNBAは、新球団の設立ならびにリーグ参加の噂が絶え間なく議論されている。その足枷となっているのは各球団への放映権料の分配だが、放映権については2024年に現在の契約が満了を迎えることから、新球団参入の“Xデー”は2024年に訪れるという見解が強まっている。

シアトルとラスベガスが新球団の本拠地として有力視

 新球団設立については、有力候補として2つの都市が議論されている。ひとつは、かつてスーパーソニックスが存在したシアトル。そして、もうひとつが米国最大のエンターテイメントシティであるラスベガスだ。

 ラスベガスでは現在、「オーク・ビュー・グループ」主導の下、総額30億ドル(約3700億円)規模のスポーツ・エンターテイメント地区の開発が始まっており、同地区に誕生するコートはNBAの興行を行うにふさわしい最高クラスの設備が導入される見込みだ。また、ラスベガスはNBAがサマーリーグを開催しているほか、WNBAのラスベガス・エーシズやNHLのベガス・ゴールデンナイツが本拠地を構えるなど、スポーツと密接な関係を築いている。

ラスベガスではサマーリーグが開催されるなどスポーツと密接な関係を築いている[写真]=Getty Images


 以上の理由とビジネス的なアドバンテージを考慮すると、リーグが球団を新設する場合、その地にラスベガスが選定される可能性は極めて高い。そして、レブロンはこの地に誕生する球団の最初のオーナーになることを熱望しているのだ。

 夢の実現に向けて、レブロンはすでに“ウォーミングアップ”を始めている。彼は「フェンウェイ・スポーツ・グループ」とのパートナーシップ締結により、MLBのボストン・レッドソックスとプレミアリーグに所属するリバプールFCの共同オーナーグループに名を連ねている。誰よりも頭の切れるレブロンは、他競技のトップチームのオーナービジネスで培った経験を、自身が所有する未来のNBAチームに応用する算段に違いない。

 レブロン・ジェームズという男は、もはやリーグそのものに匹敵するほど巨大な存在と言える。マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)に次ぐNBAの看板が望むことであれば、NBAも聞く耳を持たなければならないだろう。

 果たして、レブロンの望みは実現するのだろうか。ラスベガスでの動向に今後も注目が集まる。

 文=Meiji

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