2022.06.22

レブロン・ジェームズが大坂なおみと協業…ドキュメンタリー作品などを共同制作へ

レブロンが大坂なおみと共同でドキュメンタリー制作を行うと報じられた[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 敏腕ビジネスマンとしても名を馳せるレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)は、盟友マーベリック・カーターとともにエンターテイメントコンテンツを開発する制作会社「SpringHill」を経営している。

 その「SpringHill」が、世界トップの女性テニスプレーヤー、大坂なおみの新会社「Hana Kuma」とパートナーシップを締結。制作および開発リソースを提供することが報じられた。

 大坂と彼女のエージェントを務めるスチュアート・デュギッド氏が設立した「Hana Kuma」は、メディアカンパニーとしてエンターテイメント事業に参入。その名の通り、会社名は日本語の“Hana=花”、“Kuma=熊”から取ったもので、同社は「社会の重要な問題に取り組むべく、遊び心があり、大胆なアプローチで文化的な特殊性を描写しつつ、すべての視聴者に普遍性のあるストーリーを展開します」と語っている。

 大坂自身も「Hana Kuma」のプロジェクトには大きな期待を抱いており、自身が度々問題提起をしてきた黒人の人種差別問題に新たなアプローチで取り組む意向だ。

「有色人種のクリエイターが、ようやくリソースと巨大なプラットフォームを所有することができ、その人口は爆発的に増えています。ストリーミングの時代となり、コンテンツはよりグローバルな視点を持つようになりました。アジア、ヨーロッパ、ラテンアメリカのテレビ番組が人気であることは、ユニークな作品は国際的になり得ることを証明しています」

「私の物語も、その証です。Hana Kumaのこれからの制作活動が楽しみで仕方ありません。ユニークな視点を普遍的なものにし、人々に感動を与える…そんな思いでストーリーに命を吹き込んでいきます」

『The Hollywood Reporter』の報道によると、「Hana Kuma」と「SpringHill」の協業では、すでに複数のプロジェクトが決定している。最初の作品は、『New York Times』のドキュメンタリーシリーズ“Op-Docs”の『MINK!』。本作は、有色人種初の女性議員として選出され、政府から援助金を受ける学校の性差別を禁じる教育改革法第9条を草稿したパッツイー・ミンク(竹本まつ)を描くもので、監督は『バスケの女王』でアカデミー賞短編ドキュメンタリー映画賞を受賞したベン・プラウドフットが務めるという。

「SpringHill」も大坂との取り組みがエンタメ業界のカルチャーを前進させるものと確信しており、今回の発表にともない、以下のようにコメントしている。

「クリエイターであるアスリートを中心に据えたビジネスモデルを構築し、創造的でインパクトがあり、ウィットに富んだ手法でスポーツを超えたストーリーを作り上げ、発信したいアスリートのためのインキュベーターを担います」

 世界を見渡すナイキアスリートのレブロンと大坂の目には今、何が映っているのか。作品を介して、トップアスリートである2人からのメッセージを受け取る日が待ち遠しい。

 文=Meiji

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