Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
NBAドラフトの1位指名権は、主に優勝争いから外れている再建中のチームが、ドラフトロッタリーの抽選によって手にすることができる。その年の最高のルーキーを獲得するチャンスであり、その後何年間にもわたる球団の成功を左右することになる重要な選択だ。
現地メディアの「FADEAWAY WORLD」は、NBA全球団が最後にドラフト1位指名で獲得した選手をまとめている。それでは、それぞれのチームが未来のフランチャイズプレーヤーとして獲得した選手たちを見ていこう。
■ボストン・セルティックス:チャック・シェアー(1950年ドラフト)
キャリアスタッツ:8.3得点8.4リバウンド1.4アシスト
■アトランタ・ホークス:デビッド・トンプソン(1975年ドラフト)
キャリアスタッツ:22.7得点4.1リバウンド3.3アシスト1.0スティール0.9ブロック
■ダラス・マーベリックス:マーク・アグワイア(1981年ドラフト)
キャリアスタッツ:20.0得点5.0リバウンド3.1アシスト0.7スティール0.3ブロック
■ロサンゼルス・レイカーズ:ジェームズ・ウォージー(1982年ドラフト)
キャリアスタッツ:17.6得点5.1リバウンド3.0アシスト1.1スティール0.7ブロック
■ニューヨーク・ニックス:パトリック・ユーイング(1985年ドラフト)
キャリアスタッツ:21.0得点9.8リバウンド1.9アシスト1.0スティール2.4ブロック
■サクラメント・キングス:パービス・エリソン(1989年ドラフト)
キャリアスタッツ:9.5得点6.7リバウンド1.5アシスト0.6スティール1.6ブロック
■シャーロット・ホーネッツ:ラリー・ジョンソン(1991年ドラフト)
キャリアスタッツ:16.2得点7.5リバウンド3.3アシスト0.7スティール0.4ブロック
■ゴールデンステイト・ウォリアーズ:ジョー・スミス(1995年ドラフト)
キャリアスタッツ:10.9得点6.4リバウンド1.0アシスト0.6スティール0.8ブロック
■サンアントニオ・スパーズ:ティム・ダンカン(1997年ドラフト)
キャリアスタッツ:19.0得点10.8リバウンド3.0アシスト0.7スティール2.2ブロック
■ブルックリン・ネッツ:ケニョン・マーティン(2000年ドラフト)
キャリアスタッツ:12.3得点6.8リバウンド1.9アシスト1.2スティール1.1ブロック
■ヒューストン・ロケッツ:ヤオ・ミン(2002年ドラフト)
キャリアスタッツ:19.0得点9.2リバウンド1.6アシスト0.4スティール1.9ブロック
■ミルウォーキー・バックス:アンドリュー・ボーガット(2005年ドラフト)
キャリアスタッツ:9.6得点8.7リバウンド2.2アシスト0.6スティール1.5ブロック
■トロント・ラプターズ:アンドレア・バルニャーニ(2006年ドラフト)
キャリアスタッツ:14.3得点4.6リバウンド1.2アシスト0.4スティール0.9ブロック
■ポートランド・トレイルブレイザーズ:グレッグ・オデン(2007年ドラフト)
キャリアスタッツ:8.0得点6.2リバウンド0.5アシスト0.4スティール1.2ブロック
■シカゴ・ブルズ:デリック・ローズ(2008年ドラフト)
キャリアスタッツ:18.2得点3.3リバウンド5.4アシスト0.8スティール0.3ブロック
■ロサンゼルス・クリッパーズ:ブレイク・グリフィン(2009年ドラフト)
キャリアスタッツ:19.8得点8.2リバウンド4.1アシスト0.8スティール0.5ブロック
■ワシントン・ウィザーズ:ジョン・ウォール(2010年ドラフト)
キャリアスタッツ:19.1得点4.3リバウンド9.1アシスト1.7スティール0.7ブロック
■クリーブランド・キャバリアーズ:アンドリュー・ウィギンズ(2014年ドラフト)
キャリアスタッツ:19.3得点4.4リバウンド2.3アシスト1.0スティール0.7ブロック
■フィラデルフィア・セブンティシクサーズ:マーケル・フルツ(2017年ドラフト)
キャリアスタッツ:10.9得点3.2リバウンド4.8アシスト1.1スティール0.2ブロック
■フェニックス・サンズ:ディアンドレ・エイトン(2018年ドラフト)
キャリアスタッツ:16.3得点10.5リバウンド1.6アシスト0.7スティール1.0ブロック
■ニューオーリンズ・ペリカンズ:ザイオン・ウィリアムソン(2019年ドラフト)
キャリアスタッツ:25.7得点7.0リバウンド3.2アシスト0.9スティール0.6ブロック
■ミネソタ・ティンバーウルブズ:アンソニー・エドワーズ(2020年ドラフト)
キャリアスタッツ:20.3得点4.7リバウンド3.4アシスト1.3スティール0.6ブロック
■デトロイト・ピストンズ:ケイド・カニングハム(2021年ドラフト)
キャリアスタッツ:17.4得点5.5リバウンド5.6アシスト1.2スティール0.7ブロック
■オーランド・マジック:パオロ・バンケロ(2022年ドラフト)
【ドラフト1位指名経験のないチーム】
デンバー・ナゲッツ、インディアナ・ペイサーズ、メンフィス・グリズリーズ、マイアミ・ヒート、オクラホマシティ・サンダー、ユタ・ジャズ
直近のドラフト1位指名から最も期間が空いている球団は、1950年のセルティックスだ。同球団の歴史で唯一のドラフト1位指名選手であるシェアーは、セルティックスと契約をしなかったため、別のチームでプレーすることとなった。
それでも、ビル・ラッセル(1956年・2位指名)、ラリー・バード(1978年・6位指名)、ポール・ピアース(1998年・10位指名)といった歴代フランチャイズプレーヤーとともに優勝を重ねてきたセルティックスは、現在もジェイソン・テイタム(2017年・3位指名)を中心に強豪チームを作り上げている。
1997年にダンカンを獲得したスパーズは、1999年に球団初優勝を遂げ、長年に渡って王朝を築くこととなった。ダンカン加入前から強豪だったスパーズだが、ドラフト前年に大黒柱であるデビッド・ロビンソンがシーズンをほぼ全休し、大きく順位を落とすことに。しかし、その結果、1位指名権を手にしたスパーズは、史上最高とも呼ばれるパワーフォワードの獲得に成功した。
また、ローズ(2008年)を獲得したブルズや、グリフィン(2009年)を獲得したクリッパーズなど、ほかにもドラフト1位指名権から一時代を築いたチームが多く見受けられる。その一方で、ケビン・デュラント(2007年・2位指名)がいたにもかかわらず、オデンを獲得したブレイザーズなど、大きく明暗が分かれてしまったチームも。
さらに、長い歴史の中で、1位指名権を手にしたことのない球団が6チームもあるが、ジャ・モラント(2019年・2位指名)のいるグリズリーズや、ニコラ・ヨキッチ(2014年・41位指名)が所属するナゲッツなどは、今後もしばらくはドラ1選手を獲得する機会は来なそうだ。
今年のドラフトでバンケロを獲得したマジックを含め、近年の1位指名権を獲得した球団がそのチャンスを最大限に生かせたのかどうか、時間が経過すれば見えてくるだろう。
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