2022.08.09
7月1日(現地時間6月30日、日付は以下同)のフリーエージェント(FA)戦線初日にブルックリン・ネッツへトレードを要求したと報じられたケビン・デュラントの移籍先は、4日の時点でまだ決まっていない。
『ESPN』によると、デュラントの移籍希望先のリストにはフェニックス・サンズとマイアミ・ヒートがあり、同メディアのエイドリアン・ウォジナロウスキー記者はトロント・ラプターズも候補に入ってくると2日に報じているのだが、今季年俸が約4412万ドル(約59億5620万円)と超高額なだけに、その見返りも大きく、獲得するチームは主力を複数手放すことを余儀なくされる。
そんななか、4日になって『Andscape』のマーク・J・スピアーズ記者は情報源から得たものとして、ゴールデンステイト・ウォリアーズがデュラントのトレードに関心を示していると報道。
デュラントにとって、ウォリアーズは16-17から18-19までの3シーズンをプレーし、2度の優勝とファイナルMVPを獲得した古巣。スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)の下、ステフィン・カリーやクレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンらと共にプレーし、その3シーズンすべてでNBAファイナル進出も果たした。
昨季ウォリアーズは2018年以来、4年ぶりにNBAの頂点に立ったチーム。デュラント退団後に加入したアンドリュー・ウィギンズやジョーダン・プール、ジョナサン・クミンガ、ジェームズ・ワイズマン、モーゼス・ムーディーといった選手たちが次代のコアとなり、3本柱(カリー、トンプソン、グリーン)が主役の座を降りたあとも覇権争いをすべく、若手の育成にも尽力してきた。
もちろん、デュラントが古巣へ復帰することに関心があるのかは不明であり、ウォリアーズとしてもこの男をトレードで獲得するためには若手たちを手放さなければならず、将来のチーム構想を壊して今後数年で複数回の優勝を狙うことにフォーカスすることとなる。
ウォリアーズがオファーするとなれば、プール、ワイズマン、クミンガ、ムーディーのうち数名と、ウィギンズを第3のチームへ放出することとなる。ネッツがベン・シモンズをキープするとなると、5年のルーキー契約の延長となっている両者を契約下に置くことはできないからである。
9月29日に34歳を迎えるとはいえ、デュラントは依然として現役最高級の実力者。レギュラーシーズンのキャリア平均27.2得点は歴代4位(現役トップ)で、プレーオフのキャリア平均29.4得点でも歴代4位(現役2位)と、NBA史に名を残すほどのスーパースコアラーだ。
今後この男がどのチームへ移籍し、2022-23シーズンを迎えることになるのか。FA 戦線の行方と共に、目が離せない展開となりそうだ。
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