2022.08.24

現役選手限定! NBA球団の在籍歴ランキング:トップ&ボトム5

NBAで一球団での在籍年数が長い選手たち[写真]=Getty Images

 NBAではラリー・バード(元ボストン・セルティックス)、ダーク・ノビツキー(元ダラス・マーベリックス)、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)、ティム・ダンカン(元サンアントニオ・スパーズ)と数多くのフランチャイズプレーヤーが生まれてきた。

 チーム事情やビジネスなど様々な要因が複雑に入り乱れるプロスポーツの世界において、ひとつの球団でキャリアを全うすることは容易ではない。選手としての実力はもちろん、球団社長をはじめとするフロントや、入れ替わるコーチ陣との信頼関係も常に有意義でなければならない。

 だからこそ、フランチャイズプレーヤーは神格化されるに値し、永久欠番というトリビュートをもって、その功績が球団の歴史に組み込まれるのだ。

『HoopsRumors』は、シーズン開幕に先駆けて、各球団で最も在籍歴の長い選手をリストアップ。本稿では各球団の最長在籍選手より、累計契約年数のトップ5とボトム5をご紹介する。

 まずは、トップ5から。

NBAチーム別長期在籍選手トップ5

1位:ユドニス・ハズレム(マイアミ・ヒート)/2003年8月契約
2位:ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)/2009年6月契約
3位:ブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)/2012年6月契約
3位:デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)/2012年6月契約
3位:ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)/2013年6月契約

 最長はマイアミの魂、ハズレムだ。2003年からヒートでプレーする同選手は、8月24日(現地時間23日)にヒートとの再契約が発表。ノビツキーやコービーと並んで20シーズン以上同一球団へ在籍した選手に名を連ねることとなる。

 そんなハズレムに次ぐ在籍歴を有するのが、ステフィン・カリー。ウォリアーズにはカリーのほかクレイ・トンプソンドレイモンド・グリーンも10年以上在籍している。

 そのほか、八村塁の同僚であるビールやブレイザーズに忠誠を誓うリラード、2025-26シーズンまでバックスと契約を結ぶアデトクンボが続く結果に。彼らも選手生命を揺るがすような大ケガさえなければ、15年以上の在籍は既定路線だろう。

 また、ボトム5は以下のとおりとなった。

NBAチーム別長期在籍選手ボトム5

1位:キリアン・ヘイズ(デトロイト・ピストンズ)/2020年11月契約
2位:ダリアス・ベイズリー、ルーゲンツ・ドート(オクラホマシティ・サンダー)/2019年7月契約
3位:PJ・ワシントン(シャーロット・ホーネッツ)/2019年6月契約
4位:ザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)/2019年6月契約
5位:イビツァ・ズバッツ(ロサンゼルス・クリッパーズ)/2019年2月契約

 現在のNBAには、ロスターに名を連ねる選手の最長在籍歴が3年前後しかなく、まるで新設チームのような球団が5つも存在する。とりわけ、アンドレ・ドラモンドレジー・ジャクソンを過去に放出したピストンズは、2020年のドラフトで指名されたヘイズが所属歴トップである事実に驚きを隠せない。

 また、再建期にあるサンダーも2019年入団のベイズリーとドートが最長。シェイ・ギルジャス=アレクサンダーを中心に構成され、今シーズンからチェット・ホルムグレンが加入するサンダーは、まだいくつものドラフト指名権を保有していることから、今後数シーズンで他球団の脅威に化けることだろう。

 一部例外はあるものの、ランキング全体を俯瞰した総評として、中心選手にフランチャイズプレーヤーを置き、ロスターが成熟した球団ほど優勝に近く、逆に再建期にある球団や寄せ集めの急造チームはプレーオフから遠ざかっているように思える。

 こうした観点から、テレンス・ロスが所属歴約5年半で最長のオーランド・マジックや、ジョン・コリンズトレイ・ヤングを軸にロスターをアップグレード中のアトランタ・ホークスは将来が楽しみな球団かもしれない。

 果たして、このランキングは5年後、10年後、どのような変化を遂げているのだろうか。

 文=Meiji

ピストンズはキリアン・ヘイズが所属歴最長という結果に[写真]=Getty Images