2022.09.02
8月20日(現地時間19日、日付は以下同)。バイロン・スコットのポッドキャスト番組「OFF THE DRIBBLE」の最新エピソードが公開され、ロバート・オーリー(ともに元ロサンゼルス・レイカーズほか)がゲストとして出演した。
スコットとオーリーは、いずれもレイカーズ在籍時に3度のNBAチャンピオンとなったのだが、前者はアービン“マジック”ジョンソン(元レイカーズ)やカリーム・アブドゥル・ジャバー(元レイカーズほか)を中心とした“ショータイム”時代の1980年代(85、87、88年)、後者はシャキール・オニール(元レイカーズほか)、コービー・ブライアント(元レイカーズ)を中心とした布陣で2000年から02年まで3連覇を経験してきた。
両選手がチームメートとなったのは96-97シーズンのみ。スコットにとっては現役ラストシーズンで、オーリーはシーズン途中にフェニックス・サンズからトレードで加入した時で、フルシーズンを共に戦ったことはない。
彼らはすでに現役引退から10年以上が経過しているのだが、現代のNBAで活躍しているルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)について、オーリーはラリー・バード(元ボストン・セルティックス)の名を出してこう話していた。
「バードを見ては言っていたものさ。『俺なら彼をストップできていたかもしれない。だって彼は遅いから』とね。今で言えばルカだ。ルカを観たら、彼がめちゃくちゃ遅いと思うはずだ。で、『なんで彼のことを止められないんだ?』ってなるだろう。それは彼には巧妙さとプレーのコツが備わっているからであり、それこそ必要とされているものなのさ」。
バードとドンチッチ。現時点で名門チームのスーパースターと23歳の若手を横一線に並べて比較することはできないものの、両選手に共通しているのは他を圧倒するほどの身体能力が備わってはいないということ。
だがバードには80年代としては驚異的なシュート力、明晰な頭脳が備わっており、ドンチッチにはすでに確かなスキルと相手を欺く巧みさがあり、両者とも抜群の勝負強さを持っていた。
ドンチッチはキャリア4シーズン目を終えた時点ですでにオールNBAファーストチームとオールスターに3度ずつ選ばれており、昨季は初のプレーオフ1回戦突破を飾ると、カンファレンス・ファイナルまで勝ち上がった。
特にプレーオフでは出場28試合ながら、キャリア平均は圧巻の32.5得点。これはアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか/同29.7得点)、ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ/同29.4得点)、レブロン・ジェームズ(レイカーズ/同28.7得点)をも上回る。この男を上回るのはあのマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)の平均33.5得点のみということからも、ドンチッチの恐ろしさが分かるはず。
現在ドンチッチは来月開催されるFIBAユーロバスケット2022(欧州選手権)に向けて、スロベニア代表チームでプレーしており、大会終了後に今季へ臨むこととなる。
今夏はコンディショニングにもフォーカスしているドンチッチは、10月20日に迎えるサンズとのレギュラーシーズン開幕戦でも、他を圧倒するパフォーマンスで観客を魅了することだろう。
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