2023.07.02

ブレイザーズのデイミアン・リラードがトレードを要求…移籍先候補の3チームとは?

ブレイザーズ在籍11年目を終えたリラード[写真]=Getty Images
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リラードがチーム側へ事実上のトレード要求を通達…
現地メディアが挙げたのはヒート、クリッパーズ、シクサーズ

 7月2日(現地時間1日、日付は以下同)。ポートランド・トレイルブレイザーズのデイミアン・リラードが、チームへトレードを要求したと『ESPN』や『The Athletic』が報じた。

 リラードは2012年のドラフト1巡目6位でブレイザーズから指名され、2012-13から2022-23までのNBAキャリア11シーズンすべてをこのチームでプレーしており、新人王、オールスターとオールNBAチームにそれぞれ7度、NBAの75周年記念チームにも名を連ねたスーパースター。

 昨シーズンは58試合の出場でキャリアハイとなる平均32.2得点に4.8リバウンド7.3アシスト、3ポイントシュート成功率37.1パーセント(平均4.2本成功)を残し、オールスターとオールNBAサードチームに選出。

 58試合のうち15試合で40得点超え、3試合で50得点以上を奪い、今年2月27日のヒューストン・ロケッツ戦ではキャリアハイかつNBA歴代8位タイの71得点の大爆発を見せており、依然としてリーグ最高級のスコアリングガードであることを示してきた。

自慢のシュート力を武器に高得点を稼ぎ出すリラード[写真]=Getty Images

 だがチームは2020-21シーズンを最後に2年連続でプレーオフから遠ざかっており、昨シーズンはウェスタン・カンファレンス13位の33勝49敗と低迷。ブレイザーズは2014年から8年連続でプレーオフへ駒を進めるも、2019年こそカンファレンス・ファイナル進出も、カンファレンス・セミファイナル進出は計3度で、5度はファーストラウンド敗退に終わっていた。

 ブレイザーズのジョー・クローニンGM(ゼネラルマネージャー)は、2日に声明を発表。「我々はデイムへここにいてほしいと明確にしましたが、彼は今日、ここを出ることを望み、ほかのどこかでプレーしたいと通達してきました」とし、こうもコメントしていた。

「我々にとって、勝利をコミットしていくことに変わりはありません。引き続き、ゴールを追い求めてチームにとってベストなことをしていきます」

 ブレイザーズは1日のFA戦線初日に制限なしフリーエージェント(FA)となっていたジェレミー・グラントと5年1億6000万ドル(約230億4000万円)で合意と報じられたばかり。

 現有戦力ではアンファニー・サイモンズユスフ・ヌルキッチ、2年目のシェイドン・シャープ、今年のドラフト1巡目全体3位で指名したスクート・ヘンダーソン(Gリーグ・イグナイト出身)がいるものの、リーグ制覇を狙える位置にいるとは言えない状況。

 チーム側へ通達したことで、これまで何度もささやかれてきたリラードの移籍は確実となり、いつポートランドを離れるかが焦点となった。『ESPN』はリラード獲得に関心を示す可能性を持つチームとしてマイアミ・ヒート、ロサンゼルス・クリッパーズ、フィラデルフィア・セブンティシクサーズを挙げている。

 同メディアのマーク・J・スピアーズ記者はリラードがヒートへトレードされることを好んでおり、『ESPN』は優勝5度を誇るサンアントニオ・スパーズという組織に対して深くリスペクトしていると報道。

 今月半ばに33歳を迎えるリラードは、依然としてリーグ最高級の得点力を有するベテランガードで、クラッチタイムでは“デイム・タイム”という言葉が浸透しているように、勝負どころでめっぽう強い男でもある。

 ただし、この男には契約最終年の2026-27シーズンこそプレーヤーオプションながら、残り4シーズンで総額2億1600万ドル(約311億400万円)を上回るという超巨額な契約があるだけに、どのようにしてトレードがまとまっていくか、今後の動向に注目していきたい。

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