2023.02.28
1月26日(現地時間25日、日付は以下同)に行われたユタ・ジャズ戦。ポートランド・トレイルブレイザーズはリードチェンジ10度の末、ホームのモーダ・センターで白星(134-124)を手にした。
2連勝を飾り、今シーズンの戦績をウェスタン・カンファレンス12位の23勝25敗としたブレイザーズは、この試合でフランチャイズプレーヤーのデイミアン・リラードがキャリア4度目の60得点ゲームを達成。
「信じられなかったね。あんなに効率の良いパフォーマンスは滅多に見られるものじゃない。60得点を記録し、10本のフリースローで9本を決めた。それだけスリーを打っているということなんだろう。彼の効率の良さときたら、もうとんでもないものだったよ」
試合後にそう語ったのは、ブレイザーズのチャウンシー・ビラップスHC(ヘッドコーチ)。現役時代、デトロイト・ピストンズなどで司令塔を務め、2004年にはファイナルMVPに輝いた実績を持つビラップスは、レギュラーシーズンで39得点、プレーオフで40得点がキャリアハイの得点だった。
だがこの日のリラードはフィールドゴール成功率72.4パーセント(21/29)、3ポイントシュート成功率60.0パーセント(9/15)、フリースロー成功率90.0パーセント(9/10)で計60得点と、実に効率良くショットを放り込んだ。
『ESPN』によると、これまでにフィールドゴール試投数29本以下で60得点超えを達成したのは1990年のカール・マローン(元ユタ・ジャズほか/26本)、2019年のジェームズ・ハーデン(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ/24本)のみ。ただ、両選手はそれぞれ23本のフリースローを獲得していたという。
この試合のリラード(10本)よりも少ないフリースロー試投数で60得点に到達したのは1974年のリック・バリー(元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか/5本)のみ。しかも、リラードはブレイザーズのトップスコアラーとしてジャズからマークされており、それをかいくぐってショットを繰り出し、高確率で決めてきたのだから恐れ入る。
そして32歳のスコアリングガードは、トゥルーシューティングパーセンテージ(2点のショットだけでなく、3ポイントシュートとフリースローも考慮して算出したスタッツ)で、60得点以上をマークした選手として歴代最高の89.8パーセントという驚異的な成功率をたたき出した。
これにはリラードも試合後の会見で「最も効率が良い60得点ゲームなのか。それ本当か?」と聞き返すほど。そして「それはクレイジーなことだね。知らなかったよ。たぶんもう少し良くできたかもしれない。フリースローをミスしたからね」と語っていた。
とはいえ、リラードがこの試合で開演したスコアリングショーは圧巻そのもの。キャリア11年目を迎えた今もなお、この男が恐ろしいスコアラーなのは間違いない。
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