2024.04.19

「第4Qを戦い抜かなければ、すでに次の試合に負けている」…レブロンが語るプレーオフ

プレーオフの厳しさを語ったレブロン・ジェームズ [写真] = Getty Images
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 ロサンゼルス・レイカーズは、17日(現地時間16日、日付は以下同)に行われたニューオーリンズ・ペリカンズとのプレーイン・トーナメントを制し、2年連続のプレーオフ進出を決めた。キャリア21年目にして自身17度目のプレーオフを迎えるレブロン・ジェームズは、ペリカンズ戦で約40分間出場し23得点9リバウンド9アシストとトリプルダブル目前の活躍を見せた。

 そのレブロンが、アナリストのJJレディック(元ロサンゼルス・クリッパーズほか)とともにホストを務めるポッドキャスト番組“Mind the Game”(マインド・ザ・ゲーム)の最新話で、プレーオフについてのエピソードを語った。レディックから「初めてのプレーオフを覚えているか」と問われたレブロンは、「もちろん。ヤバいくらい緊張していた」と答え、クリーブランド・キャバリアーズに所属していた若手時代を振り返った。

「あれはキャリア3年目だった。キャリア2年目は、1ゲームか2ゲーム差でプレーオフを逃してしまい、“次のステップに行くには、このチームをポストシーズンに連れて行かなければ”と強く思ったんだ。3年目で無事にプレーオフ出場が叶い、初戦はホームでワシントン・ウィザーズとの試合だった。俺は、地獄のように緊張していたんだ。その日はずっと胃が痛くて、痛みはティップオフの瞬間まで続いたのを覚えているよ」

 レブロンがそれほどまでに緊張した試合は、自身が「みんなに見られていた」と語るサクラメント・キングスとのNBAデビュー戦と、今回振り返っているプレーオフ初戦の2つしかないという。当時21歳だったレブロンにとって、ギルバート・アリーナスやアントワン・ジェイミソンらスターを抱えるウィザーズに対しキャブスは経験不足に感じたようで、「とにかく失敗したくない」という一心だったと語る。

 当時を思い出しては「とても緊張していた」「とにかく失敗したくなかった」と繰り返すレブロンだが、その試合の自身のスタッツを問われると、不敵にほほ笑み「32(得点)、11(リバウンド)、11(アシスト)」と返した。プレーオフのデビュー戦でトリプルダブルを記録したレブロンは、ウィザーズとのシリーズを4勝2敗で下し、カンファレンスセミファイナルまで駒を進めている。その後3つのチームで4度の優勝を成し遂げているレブロンだが、シリーズ戦を戦うプレーオフはレギュラーシーズンと大きく違うと話す。

「プレーオフで1試合勝つことは出来るだろう。でも、その試合の終え方が悪ければ、その時点ですでに次の試合には負けているんだ。第4クォーターの8、9分を戦い抜くことが出来なければ、試合終盤で相手チームの選手を波に乗せてしまう。そんな戦い方では、その試合では勝つことができたとしても、シリーズを通した戦いでは負けなんだ」

 レブロンはペリカンズ戦後のインタビューで「プレーオフにペース配分なんてない。全力疾走だ」と語っているが、ポッドキャストのコメントを踏まえれば「全力疾走」は単なる意気込みではなく、一瞬の隙を見せればすぐに突かれる緊迫したシリーズであるが故のものだということが理解できる。21日に開幕する今年のプレーオフではどんな熱い戦いが繰り広げられるか、期待が高まる。

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