2024.08.13

「本当に素晴らしいグループだった」…アメリカ代表のカーHCが“3つ目”の金メダルを獲得

パリ五輪でアメリカ代表の指揮を執ったカー[写真]=Getty Images
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 8月11日(現地時間10日)に幕を下ろしたパリオリンピックの5人制男子バスケットボールで、アメリカ代表は開催国フランス代表との決勝戦を98-87で制して5連覇を成し遂げた。

 大会MVPに輝いたレブロン・ジェームズ、レブロンとともにオールスター5(大会ベスト5)に選ばれたステフィン・カリー、男子オリンピックバスケットボール史上最多となる4つ目の金メダルを手にしたケビン・デュラントを筆頭に、アメリカはパリ五輪でNBAの最強軍団と言ってもいい布陣を送り込んで見事トーナメントを制覇。

 このチームの指揮官を務めたスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は、大会終了後にこう話していた。

「オリンピックの一員になって、彼らをコーチできたことに感謝している。素晴らしい経験だ…。最高の経験になったし、申し分ない経験でもあった。彼らのコーチを務めることができてものすごくラッキーだ。ケビンをまたコーチできてとても楽しかった。この10年間でステフをコーチできた私は非常に恵まれている。我々は本当に素晴らしいグループだったんだ。選手たち全員がお互いのために勝つことをコミットしてくれた」

 ゴールデンステイト・ウォリアーズの指揮官としてNBAチャンピオンに4度も輝いたカーHCは、現役時代にシカゴ・ブルズとサンアントニオ・スパーズで計5度、NBAで合わせて9度も頂点に立った実績を持つ。

 パリ五輪でアメリカ代表の指揮官として金メダルを獲得したカーは、2021年の東京オリンピックでグレッグ・ポポビッチHC(スパーズHC)のアシスタントコーチ(AC)としても金メダルを手にしている。

 もっとも、カーが勝ち取ってきた金メダルはこの2大会だけではない。というのも、カーはアリゾナ大学時代の1986年にスペインで開催されたFIBA世界選手権(現ワールドカップ)でアメリカ代表の一員として出場し、その大会でも金メダルに輝いていた。

 当時のアメリカ代表にはデイビッド・ロビンソン(元スパーズ)、ショーン・エリオット(元スパーズほか)、チャールズ・スミス(元ロサンゼルス・クリッパーズほか)、ケニー・スミス(元ヒューストン・ロケッツほか)、タイロン“マグジー”ボーグズ(元シャーロット・ホーネッツほか)といった将来のNBA選手たちがロスター入りしていた。

 カーはそのチームで4位の大会平均10.0得点をマークし、ブラジル代表との準決勝で14得点を記録。だがその試合でヒザの前十字靭帯(ACL)を断裂したことで決勝戦には出場できなかった。

 ウォリアーズの指揮官になって11年目を迎えるカーは、アメリカ代表の選手・コーチとしてNBAで計9回、国際大会でも計3回も王座を獲得。

 パリ五輪を終えて「彼らのコーチを務めることができてものすごくラッキーだ」と本人は謙そんしていたが、その機会を手にして見事勝ち取ったことは特筆すべき実績だろう。

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