2018.03.16
公式戦も残り2試合となった2月23日(現地時間22日)、八村塁の所属するゴンザガ大学は、敵地でサンディエゴ大学と対戦した。
八村はゴンザガ大が10-4とリードした前半開始3分46秒にコートに入ると、約2分半の間に3本のリバウンドを奪う。同6分17秒にはこの試合初得点となるレイアップを決めて12-9とした。残り8分17秒には、ためてディフェンスを交わしたあと右手でレイアップを沈めて、出場約9分間で5本のリバウンドを奪ったが、その後2つ目のファウルを取られてベンチに下がった。前半のゴンザガ大は苦戦。自チームのフィールドゴール成功率が37.1パーセントに対し、サンディエゴ大は50パーセントと高確率で決められ、ファウルも重なり34-37と3点ビハインドで前半を折り返した。
後半は5点ビハインドで迎えた開始2分40秒で出番が回ってきた八村だが、八村を含めゴンザガ大のシュートが相変わらず決まらない。八村は同8分33秒にジャンパーを外したところで、この試合におけるフィールドゴールは8分の2となった。しかし、八村にはそれで諦めることなど出来ない理由があった。
「僕のプレーでセットされていたので、全部……。みんなが我慢してくれて、僕ならできるとずっとそういう感じで……」とシュートを外し続けた間を振り返った。
我慢を続け、ようやく突破口を見出したのが、52-56で迎えた残り6分35秒。ファウルを得てフリースローを2本決めると、1点差まで詰め寄った同4分14秒にも2本のフリースローを成功させ59-58と逆転。同3分58秒にはゴンザガ大に試合の流れを向けるスティールを奪った。そして、またもやファウルを得てフリースロー2本を獲得すると、難なく沈めて6本連続で成功させた。直後には相手のシュートミスのリバウンドを奪って、追加点につなげた。
八村の勢いはとどまるところを知らず試合終了残り2分9秒、ポストアップからターンシュートを成功。同1分22秒にもジャンプシュートを沈め、ゴンザガ大に7点のリードをもたらした。相手がタイムアウトを取ると、八村は何度もうなずきながら笑顔で迎えるチームメートのもとへ戻っていった。「絶対に(自分は)得点できるとわかっていた」と八村は、終了間際にもフリースローから得点を記録し、最終スコア77-72。後半は一度もベンチに戻らず、16得点に加え、8リバウンドの活躍を見せてゴンザガ大を勝利に導いた。
カンファレンスゲーム16勝1敗のゴンザガ大は、最低でもウエストコースト・カンファレンス(WCC)のタイトルをセントメリーズ大学と同時に得ることが確定。単独でのタイトルとWCCトーナメントの第1シードを目指して25日(同24日)、敵地でのブリガムヤング大学戦に臨む。
文・写真=山脇明子
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