Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
アメリカを代表するラッパーのJ・コールは、音楽活動と並行してバスケットボールにも並々ならぬ情熱を注ぐ、唯一無二のアーティストだ。デトロイト・ピストンズから公式にトライアウト参加のオファーを受け、『SLAM』の表紙を飾り、昨年はルワンダのプロリーグで選手として活動。これらの経歴から、コールはスポーツの世界でも一目置かれる存在として、自らの地位を確立しつつある。
そのパッションが火種となり、コールは最近「DREAMER」の名を冠したバスケットボールレーベルを設立。最初のアナウンスでは、NBAおよびミッチェルアンドネスとのコラボレーションが告知され、各球団のユニフォームにコールのデザイン言語を落とし込んだカプセルコレクションがまもなくリリースされる。
さらに、コールは「DREAMER」の考えを示すべく、隻腕のハイスクールプレーヤー、ハンセル・エマニュエルをメインキャストに迎えたキャンペーンムービーを公開した。
現在、ライフ・クリスチャン・アカデミーに所属するエマニュエルは、身体的な不利を感じさせない圧巻のプレーで全米を沸かせている。クロスオーバーにポスタライズと派手さも一級品で、昨年夏にはNCAAディビジョン1に所属するテネシー州立大学からのオファーが大きな話題を呼んだ。
そんなエマニュエルにスポットライトを当てた約1分のムービーでは、同選手が真剣な眼差しでひたすらにハンドリングドリルを続けている。そこにコールのナレーションが重ねられ、飽くなき向上心を燃やすエマニュエル、そして彼のように努力を続けるすべての人々にメッセージが送られている。
「常に100パーセントのベストを尽くすんだ。外野は疑心暗鬼でいるだろう。彼らは全員君を見て、一人の男があまりにも大きく険しい山の前に立っているように感じている。でも、俺は君を信じている。君が自分自身を信じている姿を見て、俺は君を信じることにした。君はなぜ、そんなにも頑張ることができるんだ? 正直に言おう、ここまで来たことに驚いている」
「今、僕らの心の奥底には『あいつは実際、どこまでできるのだろう』という小さな思いがある。そして、俺は彼らがその答えを知らないことを知っている。なぜなら、その答えは君次第だからだ」
バスケットボールで高みを目指す全てのプレーヤー、そして何かを成し遂げるために死力を尽くす人々へのメッセージ。コールは不可能がないことを証明する体現者として、エマニュエルをフロントマンに起用したのだろう。
2人の関係性はこの先、どのような発展を遂げるのだろうか。「DREAMER」の今後のプロジェクトにも期待したい。
文=Meiji