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8月31日に中国の8都市で幕を開けた「FIBAバスケットボール ワールドカップ2019」(以降、W杯)は、大会4日目を迎えた。
8つのグループに分かれたファーストラウンドでは、早くも6チームが9月7日から始まるセカンドラウンド進出を決めている。
グループAからはポーランド代表(FIBAランキング25位)、グループBではアルゼンチン代表(同5位)、ロシ代表(同10位)がそれぞれ2連勝を飾って進出決定。さらにグループCのスペイン代表(同2位)、グループDのセルビア代表(同4位)とイタリア代表(同13位)も2次ラウンド進出。
今回のW杯に出場している32の国と地域において、NBA選手(元NBA選手含む)は計54名と豊富。「今回のW杯は、我々がこれまでに見てきた中で最も同等な条件にある」と現地メディア『ESPN』のアナリスト兼インターナショナル・バスケットボールの専門家であるフラン・フラシラは言う。
NBA選手たちで構成されたアメリカ代表は、ここ11年間、主要なトーナメントをすべて制している。2008年の北京オリンピック、2010年のFIBA世界選手権(現W杯)、2012年のロンドンオリンピック、2014年のW杯、2016年のリオデジャネイロオリンピックで、アメリカはいずれも金メダルを獲得しており、今回のW杯で優勝すれば、W杯史上初となる大会3連覇を成し遂げることとなる。
だがスーパースター不在のアメリカ代表には、優勝を果たすうえで重大な障害が2つあるようだ。1つはディフェンス、もう1つはクラッチタイムあるいはオフェンスが停滞した時に点を取る選手を見つけ出すことだとフラシラは言う。
「彼らは(相手チームの)オフェンスシステムを防がなければならない。だがそのオフェンスは、NBAで見たことのあるものとは限らないんだ。それは彼らにとってチャレンジになる」。
今回のアメリカ代表のロースターにおいて、ゴー・トゥ・ガイとなる選手として候補に挙がるのはドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)、ケンバ・ウォーカー、ジェイソン・テイタム(共にボストン・セルティックス)の3人。彼らが勝敗を決する場面や点が欲しい場面で着実に得点できるかもポイントとなりそうだ。
そんな中、フラシラは今回のW杯でアメリカ代表を倒すことができるチームに、オーストラリア、フランス、セルビア、スペインの4つを挙げた。アメリカが敗れてしまうかもしれないという最大の要因は“継続性”だという。
「継続性こそが重要なんだ。アメリカ代表は今大会において、タレントの面で相手チームを圧倒することができない。そして彼らは短期間のトレーニングキャンプから始まり、約1か月しか共にプレーできていないんだ」。
先月オーストラリアのメルボルンで行われたエキシビジョンゲーム2試合で1勝をもぎ取ったオーストラリアについて、フラシラは「彼らはボールムーブメントとチームプレーのレベルを上げて独自のスタイルとシステムを持っている。それこそ、あのチームの継続性と言えるだろう。アメリカ相手でも、彼らは向かい合っていくことができる」と言及。
そしてフランス、セルビア、スペインについても、この継続性があることをベースに、それぞれのチームが抱えているNBA選手たちの存在を理由に打倒アメリカ候補として挙げている。しかも、フラシラはヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)擁するタレント軍団、ギリシャ代表をこのリストに入れていない。
アメリカ代表は3日にトルコ、5日に日本と戦うこととなる。ファーストラウンドを勝ち上がることは問題ないだろうが、セカンドラウンドからは1試合1試合が厳しい戦いになりそうだ。
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