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現地時間8月24日、アメリカ代表候補がオーストラリアのメルボルンに乗り込み、オーストラリア代表とのエキシビジョンゲーム2戦目に臨んだ。
23日(現地時間22日)に行われた1戦目は、アメリカ代表が102-86で勝利。2006年に日本で行われたFIBA世界選手権(現FIBAバスケットボール ワールドカップ/以降、W杯)の3位決定戦で、アルゼンチン代表を96-81で下してからというもの、アメリカ代表はエキシビジョンゲームを含む国際大会を78連勝とし、無敵の強さを誇っていた。
だがこの日、アメリカ代表はW杯本戦を約1週間前にして、約13年間続いた歴史が終焉を迎えた。“ブーマーズ”(オーストラリア代表の愛称)は、この日もアメリカ代表に真っ向勝負を挑んだ。後半に10点ビハインドを背負っていたものの、ブーマーズが追い上げに成功し、ゲームは接戦の展開に。
そして5万人を超える大観衆を前に、ブーマーズのエース、パティ・ミルズ(サンアントニオ・スパーズ)が大暴れ。チーム最後の10得点を1人でたたき出す支配力を見せつけ、アメリカ代表の指揮官であり、NBAで所属するスパーズの指揮官でもあるグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ)をはじめとするアメリカ代表の選手たちをねじ伏せて98-94と会心の勝利。
オーストラリア代表は、これまでアメリカ代表との国際試合で30戦全敗。「今日は最高だった」とミルズが語ったこの言葉は、選手たち全員の気持ちを簡潔かつ的確に表していたと言えるだろう。
歴史的勝利を飾ったオーストラリアではミルズがゲームハイの30得点に3アシスト、ベンチスタートのアンドリュー・ボーガット(昨季ゴールデンステイト・ウォリアーズでプレー)が16得点9リバウンド4アシスト、ジョー・イングルズ(ユタ・ジャズ)が15得点4リバウンドにゲームハイの7アシスト、アーロン・ベインズ(フェニックス・サンズ)が13得点、マシュー・デラベドーバ(クリーブランド・キャバリアーズ)が3リバウンド5アシストをマーク。
抜群のコントロールを見せたイングルズは「この勝利は間違いなく僕らにとってすばらしいステップになった」と振り返っている。
一方のアメリカ代表では、ケンバ・ウォーカー(ボストン・セルティックス)が22得点、ハリソン・バーンズ(サクラメント・キングス)が20得点6リバウンド、ドノバン・ミッチェル(ジャズ)が12得点を挙げるも、11アシストに対してターンオーバーは10と苦戦。アメリカ代表はオーストラリアのディフェンスを崩し切ることができず、W杯本戦を前に厳しい結果を突き付けられたと言っていいだろう。
「相手はすばらしいチームで、彼らは長い間ずっと一緒にプレーしてきた。すばらしいバスケットボールをプレーしていた」とバーンズが語れば、ケンバは「今日の彼らは僕ら以上に勝ちたいという思いが強かった。僕らとの試合(エキシビジョンゲーム第1戦)から学んだんだと思う」と相手チームを称えていた。
もっとも、ポポヴィッチHCはこの結果について「別に驚くようなことじゃない。新しいグループになった中で、このような結果をどこか期待している部分があった。それは新たにお互いのことを学ぼうとすることであり、システムを学ぶためにトライしているからこそ起こるもの」とコメント。
それでも、「オージーズ(オーストラリア代表の別称)は我々にすばらしいレッスンを与えてくれたよ。このような競い合いの中で、どうやってプレーしなければならないか、そして我々がどの位置まで進むべきなのかを教えてくれたと思っている」と好意的に受け止めているような印象を抱かせている。
アメリカ代表はオーストラリアのメルボルンからシドニーへ移動し、29日(同28日)まで滞在予定となっている。その中で、トレーニングを行いつつ、27日(同26日)にはカナダ代表とのエキシビジョンゲームに臨む。
22日(同21日)に『EUROHOOPS.NET』へ掲載されたW杯出場国のパワーランキングで、FIBAランキング1位のアメリカ代表は2位、同4位のセルビア代表がトップ評価を得ているように、今月末から中国で開幕するW杯は、アメリカ代表にとって厳しい戦いをしいられることが予想される。
本戦までの約1週間で、アメリカ代表がどのような調整をしていくのかは、とても興味深いところだ。
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