2018.01.19

【琉球のキーパーソンに聞く④】「自分がチームを引っ張る存在になれように」須田侑太郎

Bリーグ優勝経験を持つ須田は、琉球にとっても不可欠な存在だ[写真]=B.LEAGUE
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bjリーグのチャンピオンとして初年度のBリーグに臨んだ琉球ゴールデンキングスだったが、チャンピオンシップに進出したものの、1回戦で敗退してシーズンを終えた。2シーズン目の開幕を迎えるにあたり、佐々宜央ヘッドコートを迎え入れ、日本代表経験者を移籍で獲得するなどチーム改革を断行した。今回、2017-18シーズンの後半を迎えるにあたり、琉球のキーパーソン4名にインタビュー。現在のチーム状況、そして、今後の展望についてお話をうかがった。

――栃木から移籍をしてきて色々立場が変わってきているのではないかと思います。
須田 移籍して自分の立ち位置が前のチームとは違うのは実感していますし、シーズン始まってからコーチと話してる中でも自分自身の中で意識の変化みたいなのはありましたね。そういう意味で、今まで自分はディフェンスで貢献するだけだったんですけど、今はそれはもちろんスタンダードでありながらも、リーダーというか、チームを引っ張っていく存在になれるように取り組んでいます。良いお手本も古川(孝敏)さんや石崎(巧)さんなどいますので、お手本にしながら少しずつっていう段階ではあります。

――佐々(宜央)ヘッドコーチのバスケットはどうですか?
須田 元々栃木のときもやってましたし、早い段階で順応はできました。技術面もそうですけど、やっぱりルーズボールとかリバウンドとか泥臭いところ大切にするコーチなので、そういう意味では個人的にもチーム的にもそのフォローの重要性っていうのは浸透してきたのかなというふうに感じます。

――やっぱりスターターとして出るのと、ベンチから出るのでは心構えが違ったりしますか?
須田 そうですね。僕は違うと感じています。ベンチから出る難しさももちろんあるんですけど、逆にスタートでそのゲームが決まってしまうということもあるので、今はその責任感をすごく感じながらプレーしています。自分の責任を果たせたときにはじめて「仕事できたな」って思うので、そういう部分ではすごい楽しめています。

昨シーズンまで在籍した栃木では、主にシックスマンとしてチームに貢献していた須田[写真]=B.LEAGUE

――それを望んで移籍した部分もあるのでは?
須田 はい。自分のステップアップを考えて移籍しました。今はスタートで出てますけど、スタートであろうがなかろうがその時々で対応して、スタートで出たらゲームの出だしからしっかり準備して入るとか、ベンチスタートであれば今までどおり流れを変えたり。心情としては、別にスタートだからとかスタートじゃないからとかはあんまり関係ないですね。

――須田選手をはじめオフシーズンに色んな選手が移籍して、リーグ全体も様変わりしました。特に警戒しているチームはありますか?
須田 本当に全チームです。今シーズンは自分たちも他のチーム同士の対戦を見ても1勝1敗だったりで、本当にやってみないとわからないというゲームが多いです。一つのルーズボールとかリバウンドで勝敗が大きく変わってくるところもあるので、昨シーズンよりも緊張感があるシーズンかなと感じています。

――気の抜ける相手がいない?
須田 いないですね。本当にどの相手もふわっと入ってしまうと、さっき言ったみたいにスタートで持っていかれてそのまま難しいゲームになったり、勝負どころでリバウンドが取れなくて負けた試合も今までにありましたし。島根(スサノオマジック)戦とか(第4節、唯一同一カードで連敗を喫した)。本当に1試合1試合、1ポゼッション1ポゼッション気の抜けない試合が続いてるなと。

――ヘッドコーチからは具体的なスタッツに関しての要求はあるんですか?
須田 特にないですね。どちらかというとスタッツは特に気にしていないというか、シュートのパーセンテージとかもそんなに重要視はしてないと思います。敢えて言うなら、リバウンド数を1人1本でも増やしていこうっていう話で「1本のリバウンドは2点と同じだよ」という話もされているので、意識しているとすればそこですね。

「スタッツは気にしていない」と語るも、今季のレギュラーシーズンはここまで全28試合中26試合で先発を務め、1試合平均4.9得点1.9リバウンド2.0アシストを記録している[写真]=B.LEAGUE

――リバウンドはシーズンの最初からチームとして意識している部分ですか?
須田 そうですね。意識してやってますし、横浜(ビー・コルセアーズ)戦(第10節第2戦)もヒルトン(アームストロング)が負傷でいなくなったりとかで、代わりに渡辺竜之佑が入ってすごいスモールサイズになりましたけど、結局勝ちきることができました。そういうのを自信にしながらできているので、もっともっと詰めて逆にいいリバウンドチームになれるようなくらいになりたいです。

――沖縄のブースターの雰囲気はどうですか? 栃木も結構すごかったと思いますが。
須田 そうなんですよね。本当にどちらもありがたいことにすごい熱いファンの方々ですけど、沖縄の方はちょっと独特というか。僕が感じるのは、まず“バスケットが本当に好きだ”っていうのがあるから、試合中もディフェンスで煽るところやルーズボールとかでも自然に湧きあがったりするのかなと。キングスを応援したいという気持ちももちろん持っていただいていると思いますが、それ以前にそういうのが出てるのかなという感じがします。元々、街的にもすごいバスケットが根付いてるし、ちょっと他の県とは違いますね。

――その中で勝ったときの盛り上がりというのはやっぱり気持ちいいですか?
須田 気持ちいいですね。逆に負ければなかなかズバっと言っていただくファンの方もいると思いますけど、でもそういうファンが味方にいてくれるっていうのは本当に心強いです。昨シーズン、プレーオフとか戦った上で、本当にファンの方の声援で勝ちきったと言っても過言ではないくらいという経験をしているので、本当にありがたいと思っています。

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