2018.06.11
3月23日から25日にかけての3日間、サイデン化学アリーナで「B.LEAGUE U15 チャレンジカップ」が開催された。今年度、男子日本代表候補に最年少で選出され、今後の進路が注目される田中力は、U15横浜ビー・コルセアーズの一員として今大会に参加。3ポイントシュート、1対1、パス、ダンクと、そのスケールの大きなプレーを存分に発揮し、MVPを受賞した。中学生としてプレーする最後の大会を終えた彼に、この1年間の振り返りと今後について聞いた。
インタビュー・写真=青木美帆
――チャレンジカップの感想を聞かせてください。
田中 3日間とも、自分の中でいい日だったなと思える日はありませんでしたが、最高の仲間とプレーできて良かったです。
――U15横浜に入ったのは中学3年生になってからと聞いています。どのようなことを学びましたか?
田中 ガードをやらせてもらって、どういう場面で自分が1対1をすべきか、パスを出すべきかということをちょっとずつ教わっています。まだまだなんですけど……。
――このチームには公立中学校、米軍基地内の学校、インターナショナルスクールなど、様々な学校に通う同級生とプレーしましたが、どんな感想を持っていますか?
田中 すごく楽しいです! 集中はもちろんしますけど集中しながら楽しめるメンバーで、いつもじゃれ合っています(笑)。練習に行きたくないという気分になったことはありませんでした。
――中学3年生の1年間は、部活、ユース、代表活動、海外キャンプと様々な経験をしました。忙しくて大変だったのではないでしょうか。
田中 忙しいのが逆に良かったです。バスケをしていないと物足りない気持ちになるんで。スケジュールがキツキツでも普通というか、「よっしゃ!」って感じ。楽しかったです。
――報道陣から注目を受けることは、ストレスにはなりませんでしたか?
田中 最初は「絶対いいプレーしなきゃいけないじゃん」という感じでした。今でもそういう気持ちはあるけれど、できるだけ気にしないようにしています。
――今年1年で特に思い出に残っているのはどんなことですか?
田中 6月に行ったオーストラリアのNBAアカデミーです。1日目はボールをもらえる機会があまりなかったんですけど、もらったらシュートまで決めるという意識でやっていたら、2日目からはボールがもらえるようになって点も取れて、うれしかったです。
――つらかったことは?
田中 引退試合です(関東大会1回戦で梅丘中学校に敗戦)。みんなから「坂中(坂本中学校)は全中に行くだろう」という声を聞いていたし、練習試合でも勝っていた相手に負けて、1回戦敗退という本当に残念な結果で引退したので。エースとしてチームを勝利に導けなくて本当にオレはダメだなと思いました。
――フル代表の合宿ではどんなことを学びましたか?
田中 バスケのIQの部分です。前は判断が全然できなかったんですけど、他の皆さんの判断力がすごかったので、勉強になりました。
――判断という点ですごいなと思った選手はいますか?
田中 ガードの皆さんです。僕はフィジカルが弱くてスクリーンが全然抜けられないので、僕がディフェンスの時はスクリーンプレーを増やされました(笑)。
――ヘッドコーチやスタッフにはどのような課題を指摘されましたか?
田中 ミドルシュートと3ポイントの安定です。確率を上げるためにはとにかく練習しかないのかなと思って、かなり打っています。
――フィジカルの弱さを受けて、体作りに変化はありましたか?
田中 すごく筋トレをするようになりました。プロテインも飲んで、お母さんには「肉を多めにして」と言っています(笑)。そのおかげで引退の時は74キロだったけれど今は83キロです。身長も引退から3センチ伸びて、今は187センチになりました。
――進路はすでに決まっているとのことですが、決めるまでは悩みましたか?
田中 はい。進路で自分の将来が結構決まってしまうので、すごく悩みました。毎日鬼のように考えました(笑)。
――最終的な決め手となったのはどんなことでしたか?
田中 できるだけレベルが高いところでやりたいと思って、決めました。
――新しいチャレンジまでの時間はどのように使っていきたいですか?
田中 さっき話した判断力、ミドルシュート、3ポイントという課題をできるだけ直していきたいです。
――今後の目標を教えてください。
田中 八村さん(八村塁/ゴンザガ大学)みたいに、NBAを目指してがんばりたいです。
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