2018.04.23
すでに「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2017-18」進出を決めている川崎ブレイブサンダース。勝率の高い相手が続く残り4節は、準優勝に終わった昨季の悔しさを晴らしたい川崎にとってすべての試合が重要となる。中でも、第29節に相まみえるのは昨季苦汁を飲まされた因縁の相手、栃木ブレックスだ。
4月20日、4497人が埋め尽くした川崎市とどろきアリーナでの第1戦。互いにディフェンスの意識が高い状態で入った立ちあがりは、栃木が遠藤祐亮の外角シュートで加点すれば、川崎も辻直人の3ポイントで対抗する。拮抗した状態から抜けだしたのは川崎。ジョシュ・デービスが速攻を決めると、ニック・ファジーカスも残り4分を切ったところでようやくこの試合初得点。栃木は果敢にゴール下にアタックするも決めきれず、第1クォーターは川崎が27-20と先行する。
第2クォーターも両チームがディフェンスの強度を維持し、得点が伸びない展開。しかし、徐々にファジーカスにボールが渡り始め、川崎のローポストに起点が生まれる。ファジーカスはディフェンスでもライアン・ロシターにプレッシャーをかけつつ、リバウンドをしっかりと確保。栃木のファウルがかさんだことも手伝い、前半は46-34と川崎がリードを広げて終了。
第3クォーター、川崎は篠山竜青が積極的に攻めて主導権を握る。反撃の糸口をつかめずにいた栃木は、残り3分余りにジェフ・ギブスがゴール下をこじ開けたところからようやくリズムに乗りだし、ディフェンスで川崎をシャットアウト。しかし、クォーター終了間際に篠山が3ポイントを決め、63-46と川崎が押し戻す。第4クォーターは谷口光貴がシュートを決める一方で、栃木の外角シュートの精度が落ち、点差はさらに拡大。最後まで栃木につけ入る隙を与えなかった川崎が、89-61の大差で第1戦を先勝した。
「栃木戦の1戦目は昨季のファイナルも含めてここまで5連敗していたので、『まずは1戦目を取ろう』と話をしていた。その気持ちがすべてのプレーに表れた」と自チームを評価した北卓也ヘッドコーチは、「1つでも東地区の上位に行きたい、目標はそこだけです。CSでホームコートアドバンテージを取りたいので、目の前の1戦1戦の勝利だけを考えて戦っていきます」と、まだ可能性が残されている地区優勝にも言及。
北HCのあくなきモチベーションに、選手たちが高いエナジーレベルで見事に応えてみせた試合と言えるだろう。
文=吉川哲彦
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