2024.02.01

「今年最下位でも来年は優勝を…」島田チェアマンが『B.革新』の狙い語る

『島田のマイク』第170回が配信
バスケ情報専門サイト

 2月1日、Bリーグ島田慎二チェアマンのポッドキャスト番組『島田のマイク』第170回が配信され、ファンから寄せられた「B.革新」に関する疑問に答えた。

 Bリーグは、2026-27シーズンから競技成績による昇降格制の廃止や、サラリーキャップ、ドラフト制の導入などを計画しており、こうした一連のリーグ構造改革を「B.革新」と呼んでいる。今回は賛否両論ありながらも改革を進めていく島田チェアマンのもとに、リスナーから「B.革新において決断に悩んだこと」と、「Bリーグの過度なエンタメ化への懸念」についての意見が寄せられた。

 島田チェアマンは「もろもろ大変です」と率直な思いを口にしつつ、「選手や高校、大学も含めて影響することは、決めることが反発を受けたり、有力クラブと発展途上クラブの間で考えが違うこともある」と、選手やクラブなど多方面と向き合うことの難しさを吐露した。

 話し合いを続けるなかで、「配慮すればするほど和洋折衷のようになっていく」と、目標がブレかけたこともあったようだが、「体外発表する直前の実行委員会で、サラリーキャップとかドラフトについてワッと舵を切った時があった」と、思い切って方向性を打ち出したことがターニングポイントだったと説明。「よくリーグの名前だけ変わって、中身は変わっていないこともあるじゃないですか。そういうカモフラージュしたようなものが結構スポーツ界には多いと思うんです。でも、今回は本当に“変えた”と思います。楽しみにしていてください。絶対に良い方向にいきますから」と、改めてファンに呼びかけた。

 また、昇降格の基準を事業成績に切り替えることで、「競技性が損なわれ、エンタメスポーツになってしまわないか心配」というファンの手紙が紹介されると、「大事なことは事業力でBプレミアに進んでも、怠慢な経営だったり、モラルハザードが起こって売上が落ちたり、スポンサーが離れたり、お客さんが入らない状況になったチームがそこにいてもダメですよね」と島田チェアマン。

 プロクラブは競技力を高めるのと同様に事業力を高めることも必要であることを改めて強調し、「一過性ではなくそこに君臨し続けられるような経営母体を作っていくことを大事にしてくださいねと(クラブのオーナーに)伝えています」と説明した。

 サラリーキャップを導入する狙いについては、「サラリーの大きな変動がないクラブが集う状況を作ることで、どこが勝つかわからない状況を作る。例えば今年最下位だったとしても来年は優勝を狙えるような、ファンのみなさんが毎年夢を見られるような状況を作ることで、熱気を生み出し、ビジネスとしても成長していくということを考えている」とし、「そこ(競技性)も全部担保した制度になっていますので、ご安心ください」と話した。

B1の関連記事