2022.05.03
熊本ヴォルターズは11日、クラブ内で2020-21シーズンにおいてコンプライアンス違反と認定すべき重大な事案が発生し、Bリーグより制裁を受けることを発表した。
熊本では今シーズン、インジュアリーリストの不正運用およびパワーハラスメント行為に関する規約違反の事案が発生。2021年秋頃、リーグ通報窓口に通報が入り、Bリーグコンプライアンス事務局による調査および事実認定が行われた結果、クラブおよび西井辰朗取締役社長(2020-21シーズン当時、GM兼任)に対し制裁が決定した。
■認定された事実および規約違反の概要
関係者から提出されたSNSでのやり取りや関係者供述などの関係証拠を総合すると、下記1から5の事実および規約違反が認定された。
※規約は2020-21シーズン当時のものが適用
1. 西井辰朗氏が、選手Aに対し、同選手がケガをしていないにも関わらず、2020年11月上旬頃および同月13日、同選手をインジュアリーリストに登録することに同意することを事実上強制した事実
2. 西井氏が、2020年11月13日、選手Aがケガをしていないにも関わらず、同選手を申請対象とするインジュアリーリスト登録申請を行った事実
3. 上記1の西井氏の行為がパワーハラスメントに該当すること
違反となる規約:Bリーグ規約第3条4項が定める「社会的規範の遵守義務」に違反
4. 上記2の西井氏によるインジュアリーリスト登録申請が、申請のルールに違反すること
違反となる規約:Bリーグ規約第3条4項が定める「社会的規範の遵守義務」、Bリーグ規約第3条1項が定める「Bリーグ規約および諸規程の遵守義務」、「選手契約および登録に関する規程」第32条〔インジュアリーリスト〕第1項に違反
5. 西井氏による上記1および2の行為について、熊本ヴォルターズに監督責任が認められることからBリーグ規約第127条(両罰規定)を適用
■制裁内容
・西井辰朗 取締役社長:けん責、および制裁金150万円
・熊本ヴォルターズ(熊本バスケットボール株式会社):けん責、および制裁金250万円
同クラブは今回の発表に際し、以下のようにコメントしている。
「まずは被害に遭われた方に心よりお詫び申し上げるとともに、日頃よりクラブに声援をお送りいただいているファンの皆さま、スポンサーを始め、自治体、取引先等関係者の皆さま、そしてスポーツ界を取り巻くすべての皆さまにご迷惑をお掛けしましたことを重ねてお詫び申し上げます。
まずは本制裁を真摯に受け止め、13日に記者会見を行い、クラブとしての今後の対応、再発防止策について改めて発表させていただきます。このたびは誠に申し訳ございませんでした」
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