2017.12.12

【日本バスケ界のネクストスター】ウインターカップ2017注目選手「岐阜女子に勝って、頂点に立ちたい」竹原レイラ(大阪桐蔭高校)

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 12月23日から29日の期間、東京体育館において、「ウインターカップ2017 平成29年度 第70回全国高等学校バスケットボール選手権大会」が開催される。全国高等学校総合体育大会(インターハイ)、国民体育大会(国体)とともに高校バスケットボール界の三大タイトルであり、ウインターカップは高校最後の王座を争う大会でもある。そして、昨年9月からBリーグが始まったと言えども、高校最後の栄冠を争うこの大会が、国内で最も人気があるバスケットボールコンテンツと言っても過言ではない。バスケットボールキング編集部では、この大会で注目すべき4人の選手をピックアップした。

 今回取り上げるのは、大阪代表大阪桐蔭高校の竹原レイラだ。チームのエースセンターを務める竹原は、本格的にバスケットを始めてまだ2年とキャリアが浅いプレーヤーだが、近年の驚異的な成長により、その将来性に大きな注目が集まっている。竹原は昨年、U17世界選手権を経験。今年は高校生ながら、ついに日本代表候補合宿に召集されるなど、その将来を嘱望される選手で、いよいよ日本代表入りも見える位置に浮上してきた。

 竹原の身長登録は185センチだが、伸びやかな手足と均整の取れたスタイルから、間近でプレーを見ると、それよりも遥かに大きく感じられる。竹原の持って生まれた“天賦の才”と、たゆまぬ努力が実を結んだのが、今年のインターハイ。竹原は準決勝で岐阜女子に敗れたものの、チームを初のベスト4へと導いた。いよいよ高校最後の大会に臨む竹原に、この大会に臨む決意と、そして、その先に見える日本代表について話を聞いた。

【プロフィール】
竹原レイラ 大阪桐蔭高校3年/185cm

――今年のインターハイでは大躍進でした。どんな大会でしたか?
竹原 初戦の相手が練習試合で対戦したことのある精華女子(福岡県)だったので、力があるのもわかっていましたし、そこに向けてチーム作りや対策もしてきました。初戦を勝ったことにより、良いスタートができて、チームの状態もどんどん上がっていきました。ベスト8の昭和学院(千葉)戦はチームとしてあまりうまくいかなくて。勝ちはしたものの、次の日の相手が岐阜女子(岐阜)だとわかっていたので、大丈夫かなという思いがありました。大型の選手とのマッチアップという意味では、広島皆実(広島)戦では三間(瑠依)さんとマッチアップしましたが、岐阜女子はそれまでのチームと全然違いました。クンバ(バイ・クンバ・ディヤサン)選手は大きくて止めることができず、自分のテンポ、自分らしく攻めることもできませんでした。最後の試合では、自分たちのバスケが全然できなくて、ベスト4にはなりましたけど悔しい気持ちでインターハイは終わりました。

――敗戦から学んだことを活かし、ウインターカップに向けて練習できていますか?
竹原 面取りはやっています。また、秋季は1,2年生を中心にした新チームがメインの練習をすることもあり、自分たちが今まで学んできたことを後輩に伝えているのですが、その中で自分自身に大切なことを再確認できたり、新たな発見もあったりしますね。

――一番印象に残っている練習は?
竹原 インターハイ予選、近畿大会が終わった時期にやる追いこみですね(笑)。追い込みというのは、本当にしんどくて、ずっと走るだけの練習です。

――辞めたいと思ったことはありましたか?
竹原 普通にありました。厳しい練習の時は、「もう辞めたいな」と思うんですけど、試合をしているとあの時にしんどい思いをしたんだから、それに比べれば…、というようにリセットされてしまって(笑)

――なるほど(笑)ところで、今年のアジアカップ前には女子日本代表の合宿に招集されましたが、女子のトップ選手たちと実際に一緒にプレーしてみてどうでしたか?
竹原 最初に呼ばれたのを聞いた時は、何で自分が呼ばれてるのかわからなくて、「(私が呼ばれるなんて)何でですか?」みたいな(苦笑) 学校行事があって、合宿には遅れて参加しましたが、合宿に呼ばれたメンバーは、意識が全然違いました。世代別の代表とはまた全然違います。世代別代表とは、同じ体育館だけど雰囲気も違うし、一つひとつの練習メニューも大きく異なります。同じバスケをやっているけど、実業団でやっている選手の考え方やプレーの違いに驚きました。新しい発見も多くて、ケガをしない体づくり、トレーニングの大切さも教えてもらいました。

――代表の合宿にも呼ばれ、現実的な目標として、2020年の東京オリンピックも視野に入ってくると思いますが、そこまでにご自身のどの部分を伸ばしていきたいですか?
竹原 自分は日本の中で身長が大きいし、インサイドだけでも通用すると思います。でも、世界では自分より大きい選手がガードをしていることもあります。「大きいからインサイド」ではなく、自分もプレーの幅を広げていきたいです。桐蔭はインサイドで攻めるチームですが、卒業後、次のステップでは、3ポイントシュートなどの外のプレー、ドライブ、スピードも使っていけると思うので、そこをどんどん伸ばしてインサイドもアウトサイドもできるプレーヤーになりたいと思います。

――いよいよ始まるウインターカップですが、目標を聞かせてください。
竹原 インターハイでも国体でも岐阜女子に負けているので、岐阜女子に勝って、頂点に立ちたいです。

――ちなみに将来の夢は?
竹原 卒業後は実業団に行くので、そこでしっかり活躍できるプレーヤーになって、日本代表になりたいです。2020年にはまだ20歳なので、その先も目指していきます。

――最後に、高校生最後の大会に向けて、意気込みや今の気持ちを聞かせてください。
竹原 ここまで大変なことがあったり、怒られたりすることもありました。インターハイでベスト4に行ったからには、それ以上を狙っています。自分たちができる最大の力を出して、3年生全員で一つになり、最後まで力を出しきり、後悔のないように終わりたいです。

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