2018.12.21

【ウインターカップ女子展望】強豪集う東海勢の有利は継続…八雲学園、津幡らがどこまで食いこめるか

取材歴15年目でミニバス、中学、高校、大学、トップリーグに日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 昨年大会で初優勝を成し遂げた大阪桐蔭高校(大阪府)がいない2018年のウインターカップ(SoftBankウインターカップ2018 平成30年度 第71回全国高等学校バスケットボール選手権大会)。12月23日からスタートする“平成最後”の冬の祭典を制するのは一体どのチームか。

 まずは左上のブロック。インターハイ(平成30年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会)を制した桜花学園高校が堂々第1シードに。桜花学園は、3年生の坂本雅を中心に平下愛佳(2年)、江村優有(1年)ら下級生が元気で、インターハイに続き安城学園高校(愛知県)との混成チームで挑んだ国体(福井しあわせ元気国体2018)でも優勝。3冠獲得に王手を懸けている。オコンクォ・スーザン・アマカ(1年)、岡本美優(2年)らインサイド陣の成長も著しく、その実力をウインターカップでもいかんなく発揮したいところだ。しかし、このブロックには桜花学園とインターハイで大接戦を演じた昭和学院高校(千葉県)や鈴木侑(3年)、石牧葵(3年)のポイントゲッターを擁する浜松開誠館高校(静岡県)などダークホース的存在のチームも多く、桜花学園にとっても勝ちあがるのは容易ではないだろう。ほかにも初出場の昌平高校(埼玉県)の戦いぶりも気になるところ。

“女王”桜花学園は3冠にリーチ [写真]=山口剛生

 左下のブロックは6月の関東大会(平成30年度 関東高等学校女子バスケットボール大会 兼 第72回関東高等学校女子バスケットボール選手権大会)を制した八雲学園高校(東京都)に近畿覇者の大阪薫英女学院高校(大阪府)が一歩リードしている。この2チームは、全国上位を有力視されながらもインターハイでは八雲学園がベスト8、大阪薫英女学院がベスト16と不本意な成績に終わっているだけに、冬に懸ける思いは強い。八雲学園は昨年大会で1試合最多得点記録の62得点を奪った奥山理々嘉(3年)が絶対的エース。他の選手もオフェンスを得意としており、攻撃力は全国でも群を抜く。一方の大阪薫英女学院もガードの北川聖(3年)にセンターの森岡奈菜未(2年)とバランスのとれた布陣。2年ぶりとなる大会で大暴れしそうだ。この両チームにストップをかけるのはどこか。精華女子高校(福岡県)、奈良文化高校(奈良県)、アレセイア湘南高校(神奈川県)らが有力だ。

奥山を擁する八雲学園 [写真]=山口剛生

 第3シードの四日市商業高校(三重県)は、インターハイでチーム史上初のベスト4入りを果たし大躍進を遂げたチーム。堀江ゆうみ、井谷彩良ら3年生に安定感があり、冬もメインコートでの戦いを狙っている。しかし、同ブロックには安城学園をはじめ、足羽高校(福井県)、高知中央高校(高知県)、聖カタリナ学園高校(愛媛県)、津幡高校(石川県)と実績十分のチームが並ぶ。1回戦での注目カードは足羽と高知中央。ともに高さと機動力を持つため、接戦が予想される。さらに安城学園が初戦を突破すれば、2回戦でインターハイベスト8の津幡と対戦。3年生が主体となる安城学園が抜けだすか、U17女子日本代表の中道玲夏(2年)を擁し走力が武器の津幡が駆けあがるか、こちらも目が離せない。

 右下のブロックはインターハイ準優勝の岐阜女子高校(総体2位)が中心に展開されるが、順調に勝ちあがれば3回戦で対戦するのが聖和学園高校(宮城県)だろう。類まれな能力を持つ今野紀花(3年)がポイントゲッターだが、昨年のインターハイ3回戦、一昨年のウインターカップ2回戦といずれも岐阜女子との対戦に敗れており、3度目の挑戦となる今大会でのリベンジを狙っている。また、主力数名が出場した国体で準優勝を果たした県立小林高校(宮崎県)や組織的なプレーが得意の明星学園高校(開催地)といった名門校も不気味な存在。さらには、2年生の高橋未来をはじめ、中学のキャリア豊富な選手がそろう京都精華学園高校(京都府)に北海道予選で札幌山の手高校を倒した札幌東商業高校(北海道)らもチャンスは大いにある。

開催地代表を勝ち取った明星学園は2回戦から登場 [写真]=山口剛生

 インターハイではベスト4に桜花学園、岐阜女子、四日市商業と東海勢が3チーム入ったが、ここに安城学園、浜松開誠館を加えた5チームは、東海大会からしのぎを削る仲。日頃から高いレベルで勝敗を争っており、ウインターカップでも東海勢優位は変わらないだろう。そこに6月のブロック大会の覇者である聖和学園や八雲学園、大阪薫英女学院に津幡、聖カタリナ、精華女子らがどこまで食いこむか。個人では聖和の今野、八雲の奥山、安城の野口の“BIG3”をはじめとした180センチ前後でオールラウンドに動く点取り屋が多いのも今大会の特長といえる。

文=田島早苗

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