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最終スコア117ー63。「SoftBankウインターカップ2020 令和2年度第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会」初日の好カードの1つと目されていた精華女子高校(福岡県)vs 東京成徳大学高校(東京都)だったが、思わぬ差がついた。
100点ゲームで相手をねじ伏せたのは東京成徳大。ともに高さでは全国レベルに劣るものの、スピーディーな展開を得意とする両チームの勝敗を分けたのは「リバウンド」だ。試合を通じてのリバウンド数は、精華女子の35本に対し実に65本ものリバウンドをもぎ取った。
ゴール下を制する原動力となったのは、パワーフォワードの青野美玖(3年)。スターターを務める青野は、立ち上がりから献身的なディフェンスリバウンドに加え、次々とオフェンスリバウンドも拾って得点をマーク。序盤で12ー6と一歩前へ出ると、その後も自身のスティールからの速攻、バスケットカウントで点差を広げてチームを勢いづけた。
第1クォーターで11得点8リバウンドを挙げた青野は、次の10分間でも10得点を稼ぎ前半だけで21得点9リバウンド。29点リードでスタートした後半は出場機会が限られスタッツは伸びなかったが、計23得点10リバウンド(オフェンスリバウンドは「5」)をマークし勝利の立役者となった。
また、この試合は青野とともに2年生の古谷早紀も19得点10リバウンドを記録。これには青野も、「自分はもともとリバウンドやルーズボールに飛び込むことが得意なんですけど、古谷もだいぶリバウンドに飛び込めるようになりました。なので今は、よりリバウンドに行くのが楽しく感じています」と、後輩の活躍をうれしそうに話す。
その意欲が実を結び、自身のパフォーマンスとチームの圧勝劇につながったが、「今日の出来は……、とても良かったと思います(笑)」と、やや控えめだった青野。それでも最後は、「必ずメインコートに立って優勝できるように頑張ります」と力強く答えた。
文=小沼克年