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3年ぶりの開催となる「第77回東北高等学校男女選手権 兼 第58回NHK杯」が6月24~26日にかけて秋田市で開催された。
今回の東北大会は、3年生にとっては最初で最後の大会。選手たちの誰もが初出場であり、多くのチームが「試合ができる喜び」を口にする中で熱戦が繰り広げられた。ベスト4に勝ち進んだのは、柴田学園高校(青森1位)、湯沢翔北高校(秋田1位)、山形中央高校(山形1位)、仙台大学附属明成高校(宮城1位)という顔ぶれ。
準決勝では柴田学園と湯沢翔北がそれぞれ快勝して決勝に駒を進めた。柴田学園は先発平均171.2センチの高さがあり、フロントコートを務める佐々木杏花と秋谷詩(ともに3年)が軸となって試合を展開。特に昨年のインターハイで注目を集めた佐々木は、持ち前のインサイドプレーだけでなく、シュートエリアを3ポイントまでに広げ、4分の5本の3ポイントを決める活躍で勝利に貢献した。山形中央はキャプテンの五十嵐羽琉(3年)、インサイドの三井優和(3年)を中心に速い展開に持ち込もうとしたが、柴田学園の総合力の前に40−79で完敗を喫した。

体を張ったインサイドとミドルシュートを武器とする明成の三浦瑞貴(中) [写真]=小永吉陽子

ドライブと3ポイントで流れを作った湯沢翔北の大型司令塔、佐々木凛(左) [写真]=小永吉陽子
「この2年は東北優勝を狙えるチームでしたが、東北大会がなくて悔しい思いをしました。今年はインターハイベスト8の結果を残してくれた先輩たちを受け継ぎ、よく走ってディフェンスをして最後まで集中を切らさずにやろうと戦いました。インターハイでは、僕も選手と一緒に汗を流し、昨年の先輩が残してくれたベスト8より、もう一つ上にいきたい」と小野コーチは抱負を語った。

優勝した柴田学園は青森県にウインターカップの出場枠を1つ持ち帰ることに [写真]=小永吉陽子
「決勝では、相手にクォーターごとの出足でペースを作られて、うちはペースが作れずに苦労の展開の繰り返しでした。第2クォーターの中盤に仕掛けられそうでしたが、そこで流れを作れず、相手のほうが総合力は上でした。インターハイまでにはそれぞれの個性を伸ばして、その個性が試合の中で発揮できるようにチーム作りをしたい」(樋渡コーチ)
取材・文・写真=小永吉陽子