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12月25日に東京体育館で「SoftBank ウインターカップ2022 令和4年度 第75回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の女子3回戦が行われ、桜花学園高校(愛知県)が東海大学付属福岡高校(福岡県)と対戦した。
42-40と接戦で第4クォーターに突入するも、桜花学園は横山智那美のフリースローが決まり、試合残り10秒に3点のリードを奪う。しかし、残り3.3秒にバスケットカウントの3ポイントシュートを決められ、63-64と東海大学付属福岡に逆転されると、横山のラストショットもリングを捉えることができず、4連覇を目指した桜花学園が3回戦で敗退を喫した。
長門明日香コーチは、「ディフェンスは成功したのですが、得点が取れませんでした。(ファール)アミナタ選手の高さを意識しすぎた部分があったと思います」と試合を振り返り、197センチの高さを誇るアミナタの存在は、桜花学園のオフェンスを最後まで苦しめたようだ。
この試合アミナタは最終的に5ファウルにより退場しており、桜花学園は相手の大黒柱をファウルトラブルに追い込むことには成功していた。しかし、長門コーチは「(アミナタを)ベンチに下げることができたので、そこで一気に相手を引き離したかったのですが、ミスが続くなど勢いが足りませんでした。アミナタ選手が下がったときに試合を決められる展開にしたかったです」と敗因を語った。
「インターハイに続いて3回戦が鬼門でした」と悔しさを滲ませた長門コーチだが、「選手たちは最後まで頑張ってくれました」ともコメントしており、同じく3回戦敗退となった今夏のインターハイから選手たちは大きな成長を見せていたと語る。「横山を中心に『まだまだいけるよ』という声が飛んでいましたし、チームで最後までやり抜こうという姿勢は感じたので、インターハイとは気持ちの面で違ったんじゃないかなと思います」。
この試合で18得点と奮闘した横山は、「チーム一丸になって戦ったのですが、キャプテンとして自分が勝たせることができなかったのでみんなに申し訳ないです」とコメント。さらに、ラストプレーでボールを託されたことについては「絶対自分が行くつもりでいましたし、最後勝ち負けを決めるのは自分だと思っていましたが、やはり自分の力のなさで負けました」と語った。
「特にこの1年間はすごく苦しくて、それでも自分がキャプテンですし、今桜花学園を背負っているのは自分だと思ったので、最後ブザーが鳴るまで先頭を切ってプレーすることを意識していました」
強い責任感を持って最後までプレーを続けた横山は、「今は負けたという実感も、この3年間が終わるという実感も湧かないです」と素直な心境を明かし、長年にわたり桜花学園を率いてきた井上眞一コーチに向けて感謝の気持ちを語った。
「中学のときからずっと目をかけてもらって、『絶対に日本一になるんだ』と思ってこの3年間やってきたんですけど、最後は勝たせることができなかったです。それでも、キャプテンを任せられるまでに成長させてくれたのは、間違いなく井上先生なので感謝したいです」
「勝ち切ることができる選手になっていこうと思います」と前を向いた横山は、「後輩たちは最後の最後まで自分たちに頼ることなく攻め続けてくれたので、来年は日本一に向けて頑張ってほしいです」とその思いを託した。