2023.01.06
ウインターカップ連覇を狙う福岡大学附属大濠高校(福岡県)に、「真のポイントガード」が帰ってきた。
12月24日の第6試合、東京体育館で「SoftBank ウインターカップ2022 令和4年度 第75回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の初陣を迎えた福大大濠は、尽誠学園高校(香川県)を寄せ付けず97−45で快勝。第1クォーターから22−6と差をつけ、危なげなく2回戦へと駒を進めた。
この日の福大大濠には勝利と同じくらい嬉しい出来事があった。それは膝の大ケガの乗り越え、鍋田憲伸(3年)が実戦のコートに戻ってきたのだ。大会直前のエントリー変更によりロスター入りを果たした鍋田は、今年の福大大濠を先頭で引っ張るチームキャプテン。ポジションはポイントガードを本職とし、この日の第1クォーター途中にコートへ立つと、応援席からは大きな拍手が送られた。
鍋田が公式戦のコートに復帰できたことで、少し心に余裕ができたのは先発ポイントガードを務める湧川颯斗(3年)だ。今年、スモールフォワードからポジションアップを図った湧川(颯)は、まだまだポイントガードの経験が足りず、これまでもゲームメイクや状況判断の面で苦戦していると話していた。そんな湧川(颯)にとって、これまでの経験値やゲームコントロールに長ける鍋田は「真のポイントガード」と呼べる存在だと明かす。
「真のポイントガードが帰ってきたという感じです。自分としても思いっ切りプレーすることができてるので、憲伸が帰ってきたことで本当に安心感があるという思いが強いです」
これまで湧川(颯)のバックアップ務めるポイントガードは、弟の裕斗(1年)や岩下愛育(2年)らの下級生ガードだった。加えて湧川(颯)はゲームキャプテンを担う選手でもある。1人で背負い込みすぎていた部分があったからなのか、湧川(颯)は改めて鍋田の復帰についてこう言及する。
「弟もまだ1年生ですし、自分がコートから下がったらベンチからしっかり声をかけようと意識していたんですけど、 やっぱり憲伸は今までの経験値が違います。自分の代わりになる憲伸がいることで自分も安心してベンチから試合を見られるので、本当に憲伸の存在はでかいですね」
背番号4(鍋田)がコートに戻ってきた瞬間は、背番号13(湧川颯)も一緒にコートにいた。この日は限られたプレータイムだったが、「2人で役割を分担できた」と湧川(颯)は手応えを口にする。高校最後の大会でようやく間に合った。けれど、両選手による福大大濠の2ガードが見られるのも、最大で残り5試合。悔いなくウインターカップ連覇まで駆け抜けてほしい。
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