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7月25日から30日にかけて北海道で行われる「令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは今大会で活躍が期待される注目選手をピックアップした。
文=田島早苗
写真=伊藤大允
藤枝明誠高校(静岡県)は昨年、インターハイ、ウインターカップともに3年ぶりの出場ではあったものの、どちらもベスト4へと駆け上がった。特にインターハイの結果から相手チームも警戒していた中で戦ったウインターカップでは、準々決勝で福岡大学附属大濠高校(福岡県)を破り、準決勝では敗れはしたものの、のちに優勝する開志国際高校(新潟県)と肉薄した展開を演じた(76-78)。
その躍進の中心にいたのが当時2年生の赤間賢人だ。昨年のウインターカップでは、初戦となる2回戦で19得点、3回戦では34得点をマークし、準々決勝では28得点、そして準決勝でも25得点と、その得点力の高さをいかんなく発揮した。
3年生となった今年は名実ともにチームのエースとなり、6月17、18日開催の「第70回東海高等学校総合体育大会バスケットボール競技」でも優勝の立役者に。それでもこの大会を振り返れば、延長までもつれた美濃加茂高校(岐阜県)との決勝戦では相手の執拗なマークに遭い、前半は思うように攻めることができなかった。だが、「速攻など積極的にリングに向かうこと」を意識した後半は、出だしに赤間が連続得点を挙げ、チームにも勢いをもたらすと、終わってみれば23得点。エースとしての働きを十分に果たした。
しなやかな動きでディフェンスをかわす赤間は、攻撃の幅の広い選手。東海大会のように相手が激しいディフェンスを施してくるであろう今年の戦いを見据えて、「昨年と変わらずに点を取ることは役割ではあるのですが、(東海大会決勝のように)フェイスガードされて思うようなプレーできないときもあるので、リバウンドやディフェンスでもっと貢献できればいいなと思います」という。また、当面の課題には「ボールをもらう前の状況判断の改善」を挙げた。
「目標は日本一。40分間、自分たちの持ち味であるディフェンスから速攻を崩さずにやっていきたいです」と、インターハイに向けて思いを語った赤間。世代屈指のスコアラーは、昨年わずかに及ばなかったチャンピオンの座を目指す。
文=田島早苗
写真=伊藤大允