2023.12.29

“マイクは苦手”な京都精華学園エースの素顔「実は全然喋れるんです(笑)」ルームメート明かす

キャプテンの堀内桜花と抱き合うディマロ ジェシカ[写真]=バスケットボールキング
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 12月28日、東京体育館で「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会」女子決勝が行われ、京都精華学園高校(京都府)が63-59で岐阜女子高校(岐阜県)に勝利。2年連続の夏冬連覇と、「U18日清食品トップリーグ2023」も含めた高校3冠を達成した。

 インサイドでチームを支えてきた身長188センチのディマロ ジェシカは、前半だけで16得点9リバウンドと、この日もチームをけん引していたが、ハーフタイム明けの後半から岐阜女子ディフェンスの標的となり、1人でターンオーバー9を数えるなど苦戦を強いられた。それでも終わってみればチーム最多の26得点13リバウンドのダブルダブルをマークし連覇に貢献。高校年代屈指のセンターを策で封じようとした岐阜女子・安江満夫コーチが、「今ジェシカ選手を一対一で止められる選手は日本にいないと思う」と、試合後の会見で口にするほどの存在感だった。

 しかし、そんなジェシカの“苦手分野”が優勝後に待っていた。チームメートと喜びを分かち合った直後、山本綱義コーチに続いてキャプテンの堀内桜花がコート上で優勝インタビューに応じると、3番手でマイクがまわってきたジェシカは、うまく言葉を口に出すことができずに大観衆の前で照れ笑い。優勝記者会見でもマイクを手に沈黙する場面があり、同席した山本綱義コーチから「何でもいいから…(笑)」と“指導”が入ることもあった。

 そんなジェシカとコート上で“阿吽の呼吸”を見せていたのが、キャプテンを務める司令塔の堀内桜花。京都精華学園中学時代からともにプレーしてきた同級生は、「ジェシカは中学2年の時に京都精華にきました。5年間一緒にやってきて、寮の部屋も一緒です。普通に話したり、24時間一緒にいたりしたので、そこで信頼関係もできました」と、ともに過ごした時間を振り返りつつ、コート外で培った絆がプレーにも生きていると話す。

 また、メディア対応に苦戦するジェシカの姿についても言及し、「インタビューだと緊張して話せなくなるんですけど、実は全部日本語もわかっていて、全然喋れるんです(笑)。寮とか学校の中では皆から『日本人か?』って言われるくらい喋ってます」と、ルームメートの素顔を明かした

 今大会のジェシカは今大会5試合累計で女子全体1位の150得点(1試合平均30.0得点)、同3位の67リバウンド(13.4リバウンド)の大活躍。堀内も累計トップの37アシスト(7.4アシスト)をマークし、2人揃って大会ベスト5(優秀選手賞)に選出された。

 ともにアーリーエントリーでWリーグに参戦することが発表されており、ジェシカはトヨタ紡織サンシャインラビッツ、堀内はシャンソン化粧品シャンソンVマジックの一員としてキャリアをスタートさせる。今後は世代最強チームの主軸を担った2人による“同級生対決”もWリーグの見どころの一つになりそうだ。

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