3時間前

【ウインターカップ2024注目校】東海大福岡(福岡)「序盤から山場、『感謝こそ原点』をモットーに4強の壁を超える」

全国大会上位の常連となりつつある東海大福岡 [写真]=伊藤大允
フリーライター

 東海大学付属福岡高校(福岡県)は過去2年のウインターカップだけでなく、2022年のインハーハイでも4強入り。近年メキメキと頭角を現している躍進校で、今夏のインターハイでも3位の成績を収めた。

 しかし今大会は、夏に続いて県予選で2位に甘んじたことで厳しい山に入った。1回戦の相手は日本航空高校北海道(北海道)。創部2年目ながら北海道1位で出場を決めたチームだ。初戦を勝ち進むと、待ち受けるのは第2シードの優勝候補・岐阜女子高校(岐阜県)。今夏のインターハイ準決勝では1点差で敗れた相手でもあり、東海大福岡はいきなり正念場を迎える。

 チームのモットーは『感謝こそ原点』。コートでは40分を通して粘り強いディフェンスを徹底し、球際の強さにも自信を持つ。今年は主力を務める3年生がセンターのチャラウ アミのみと下級生がメイン。しかし、オフェンスの要となる浜口ゆず、東口紅愛の2年生コンビも昨年のウインターカップで多くのプレータイムを得た。2人が前回大会より強い責任感を持ってチームをけん引できるかどうかも大きなカギとなるだろう。

東口紅愛とともに下級生エースとして活躍する浜口ゆず [写真]=伊藤大允


 ポイントガードでは小柄ながらスピードと勝負強さのある根間芙奈(2年)の他にも、1年生の豊田麻莉が台頭。「U18日清食品トップリーグ2024」でもチャンスをつかみ、宮﨑優介コーチも「豊田をポイントガードで起用できるようになったことで、チームとしても厚みが出てきました」と話した。

 指揮官は2年生エースの浜口についても「すごく成長を感じる」と評価。一方で、「相手に厳しくマークされるようになりました」と明かし、「相手のディフェンスに対してどうアジャストしていくかがまだ足りないです。彼女を生かすために周りの4人もしっかりと考えなければいけないので、そこはウインターカップに向けて修正していきたいです」と本戦までのポイントに挙げた。

「どうしてもまだ相手の気迫に負けてリングに向かえない時間帯があるので、私も戦術的な部分をもう少し整理する必要があると思っています。けれど、しっかりとチーム力は根付いてきていますので、昨年同様に戦えるチームになるのではないかと思っています」

 チームとしてはまだまだ改善の余地があるが、宮﨑コーチはそう自信をのぞかせる。若いチームは伸び代や爆発力を秘めているため、東海大福岡が上位進出する可能性は十分にあるだろう。

文=小沼克年