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1月8日、中学年代の日本一を決める『京王 Jr.ウインターカップ2023-24 2023年度 第4回全国U15バスケットボール選手権大会』の男子決勝戦が行われ、四日市メリノール学院中学校(三重県)が68-48で京都精華学園中学校(京都府)に勝利。全中王者のメリノールが全国大会2冠を達成した。
試合は第1クォーターから王者・メリノールが先手を取ると、第2クォーターは大会ベスト5に選出された櫻井照大、中村颯斗、本田蕗以(いずれも3年)といったメリノールのスターター陣がスーパーショットを連発しリード拡大。対する京都精華も相手ガードの櫻井にフェースガードで対策するなど食らいついたが、世代最強のタレント軍団を崩しきることはできなかった。
試合後、取材に応じた京都精華の奥田翔ヘッドコーチは、「最終日まで残ることができて、メリノールさんと戦うことができてよかったと思います。結果に関しては、もう少し戦うことができればよかったですけど、選手らはすごい頑張ったと思います」と、王者に立ち向かった選手たちを労った。
夏の全中準決勝で敗れた経験も糧に、打倒メリノールの策も模索した。「やっぱり11番の櫻井くんのところを抑えたいということでフェースガードをやってみた。相手もちょっとリズムをつかめなかった場面もあったと思うんですが、そこで僕たちのアウトサイドのシュート確率がやっぱり(上がらなかった)。悪いシュートを打ってない場面もあったので、そこが1本、2本でも決まっていたらもう少し展開が変わっていたのかもしれないなと思います」と、悔しそうに試合を振り返った。
U16日本代表選手を3人擁する“最強軍団”メリノール。全国大会で2度対戦した京都精華・奥田HCは、その“強さ”をどういった部分に感じていたのか、あらためて聞いてみると、次のように答えてくれた。
「例えば昨日(準決勝)のサンロッカーズ渋谷U15なら、こういうプレーをしてくる、セットオフェンスはこうだな、とか予想できるんですけど、メリノールにはアジャストできないんです。絞りようがない。一番最強やと思うんですよ。どんなセットプレーよりも、個で打開できて、個で守ることができる」
「とんでもないチームやと思います。インターハイとかウインターカップに出ても勝ち上がれるんじゃないの?っていうくらいの衝撃があります。僕はウインターカップで(京都精華学園高校の)ベンチに入っていたので、それくらいの衝撃があります」
その一方で、大きな壁に挑んだ京都精華学園中の3年生たちにも成長が見えたという。
「昨日はターンオーバーが多かったんですけど、今日はリバウンドもあのメリノールに競り合っていたし(39-42)、ターンオーバーの数もそこまで差があるわけではない(12-12)。ここまできたらシュートの確率の差。でも、そういったところ(リバウンド等)を安定してできるようになったのが3年生の成長やと思うんですよ。勝敗がかかったゲームというのは、華やかではないですけど、そういうのが大事やと思う。僕もしつこいくらいに選手に伝えてきたし、夏が終わって緩むんじゃなくて、次にまた勝負があるから、ということはしつこいくらいに言ってきた。そこは3年生も成長したんじゃないかな」
この春に卒業する準優勝メンバーは、そのまま京都精華学園高校に進学予定。奥田HCは中学部の後進育成と併せて、次のステージに進む教え子たちのさらなる成長にも期待を寄せていた。