2023.07.06

Wリーグが大量退団したシャンソン化粧品の経過報告…追加資料の提出を待ち、「調査中というステータス」

弁護士が記者会見でシャンソン化粧品 シャンソンVマジックに関する報道についての経過を報告 [写真]=伊藤大允
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 Wリーグは7月6日、記者会見を開き、シャンソン化粧品 シャンソンVマジックに関する報道についての経過を報告した。

 シャンソン化粧品は2022-23シーズン途中の2月に李玉慈ヘッドコーチ、藤岡麻菜美、千葉歩、野口さくら、大沼美琴、宮坂桃菜、北村悠貴、栗林未和の選手7名が同時退団。Wリーグは3月にコンプアライアンス委員会を構成する弁護士チームを編成し、調査を進めてきた。

 会見には長崎俊也氏(一般社団法人バスケットボール女子日本リーグ事務局長)、大場規安氏(弁護士・WJBL理事・コンプライアンス委員)、林圭介氏(弁護士・WJBL監事・裁定委員長)、川井田渚さん(弁護士・裁定委員・コンプライアンス委員)が出席。調査の進捗について報告された。

 3月下旬の1次調査で退団選手7名からヒアリングした結果、12月4日に行われた「第89回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」の2次ラウンドで東京医療保健大学に敗れたあと、「試合当日にミーティングが開催され、そのなかでフロントスタッフが、発言した選手に対してチームとしての規律を守るため、就業規則に則って、何らかのペナルティーになる可能性があることを伝えたものとされる発言があったのを確認されました」(大場氏)。

 1次調査の結果、「退団選手7名に加え、他の関係者からもヒアリングを実施することが必要と判断」(同氏)。12月時点でチームに登録されていた選手とスタッフの計17名からヒアリングを行い、5月下旬に2次調査を終えたという。

 シャンソン化粧品の代理人に対して、最後の面談実施を6月の上旬に申し入れ、6月中旬に開催されることになっていたが、大場氏は「シャンソン側から追加の資料を提出する意向を示され、面談も延期となっております。現在も追加資料の提出を待っている状況です」と説明。「提出される追加の資料を我々が検討したうえで、面談を実施する予定となっております。現在は調査中というステータス」と続けた。資料は「近々に提出される」予定だという。

 大場氏は「Wリーグ関係者の行為が適切であったか、適切でなかったかということを評価する立場にはありません」と補足し、「最終的に懲罰事由があったかどうか、あるいは処分するかどうかは、代表理事の諮問を受けた裁定委員会による答申を受けた上で、理事会で判断し、理事会での承認を受けて、代表理事が制裁処分を科すということになります」と話した。

 Wリーグでは再発防止に向けて、通報窓口を設置し、啓発活動に取り組んでいく。